奇妙礼太郎「ホンダ S660に乗ったら本気で欲しくなりました!」|Carsensor IN MY LIFE


暇があればカーセンサーでクルマを眺めているミュージシャンの奇妙礼太郎さんによる不定期連載。今、気になるクルマを試乗・気ままにレビューしていく。前回、マツダ ロードスター(4代目)に乗った奇妙さんが、続いてホンダ S660(初代)に試乗。その走りの楽しさに奇妙さんも、一気にテンションUP!?

S660は発売当時から気になっていました!

ホンダ S660

――試乗する前にS660の気になるポイントについて教えてください
僕はホンダビートに前に乗っていたので、走りの違いが気になりますね。実はS660が販売されたとき、カタログを取り寄せてチェックしていました(笑)。だから、乗るのがとても楽しみです。

――ではデザインはどうですか?
良いですね。今時のルックスですが、サイズが小さくて僕好みです。特に、このボディカラー! S660は黄色のイメージがあったので、持ってきてくれるクルマがブリティッシュグリーンだったのは意外でした。

今やボディカラーが緑のクルマって少なくなりました。そういう意味では個性的なのに、落ち着いたトーンだから大人も乗りやすそうですね。

ホンダ S660

――ブリティッシュグリーンのクルマって、街でもあまり見かけなくなりましたね
個人的に大好きな色で、こういう色のクルマが欲しいと思っていたんです! それに軽自動車の黄色いナンバーが緑のアクセントカラーになっていて、めちゃくちゃ映える。さらにS660に興味が湧いてきました(笑)。

ホンダ S660

――内装はいかがですか?
トラッドレザーのインテリアなので特別仕様車ですが、エクステリアと同様に大人っぽい。これも素敵ですし、通常グレードの内装もシンプルで良いと思います。

ただのグレードにしても、僕が乗っていたビートよりも「しっかりとした自動車を作ろう」と言う意気込みを感じますね。というのも、ビートはシートの柄がポップだったり、メーターがオートバイを模していたりと、少しユーモラスの部分があったので。クルマの目指すキャラクターの違いだとは思いますが……。

――S660はコックピット感があってスポーツカー然としていますね
座ってみるとホールド感もありますし、僕は少し狭めくらいが好きなのでグッと惹かれますね。

ホンダ S660

――S660の「ロールトップ」はBピラーが残って後ろが全開にならない“タルガトップ”型。好みが分かれるところだと思いますが、奇妙さんはいかがですか?
そこは走ってみて確認したいポイントですね。実際には運転中にそこまで後ろを向かないので、そこまで気にならないと思いますが、やはりオープンカーにとって開放感は重要なので。

ホンダ S660

――ちなみに、取り外した幌はフロントフード内の収納となります。
脱着式の幌は車内から手軽に開閉できないのは少し不便ですね。ただ、取り付け取り外し自体は簡単ですし、慣れてしまえば大きな問題ではないでしょう。むしろクルマの“味”ですし、魅力のひとつだと思います。

こんな楽しいクルマ、他にないですよ!

ホンダ S660

――さっそく試乗してみましょう!
(運転中)あぁ、これは楽しい!! なんというか……小さいって最高ですね(笑)。一体感があるし、キビキビとしている。

それに、すごく走りもしっかりしていますね。現代のクルマなので当然ですが、揺れが少なくて乗っていて不安感がない。やっぱりビートとは違いますね~。まぁ19歳くらいに乗ったから、20年以上前なので細かくは覚えていないのですが(笑)。

――なるほど(笑)。そうそう、S660では走行モードが選べますよ
今まではノーマルモードだったので、スポーツモードを試してみましょう。

……おぉっ、全然違う! これはすごく良い!

ホンダ S660

――エンジン音も、乗り心地もスポーティに変わりましたね
音が良いのは、ミッドシップでエンジンが後ろにあるのも関係しているんですかね。このエンジン音は、気持ちいいですよ!

あと、パドルシフトも楽しいなぁ~。昔乗っていたポルシェ 987型(2代目) ボクスターはもうちょっとラグがある感じでしたが、これは全然そんなことない。なかなかダイレクト感があって、操作しやすいです。

――エンジン自体は、どうですか? 軽自動車なので、パワーは小さいですが
いやいや、十分ですよ! 正直、想像していたより速いですね。踏めばウィーンってエンジンが唸って、きちんと加速する。もっとモッサリとしているのかと思ったら、かなりスポーティ。カタログスペックよりも馬力があるように感じますね。

――専用シャーシや四輪独立懸架サスペンションが採用されていたりと、S660は軽自動車とは思えない走行性能ですよね
ハンドリングも絶妙ですし、このサイズ! 乗り味は、まるでゴーカート。こんな小さくて楽しいクルマは他にないですよ。

ホンダ S660

――乗る前に懸念されていたオープン時の開放感はどうですか?
フルオープンでなくても全然、気になりませんね。走っていて爽快です!

感心するのは、走行中に風がそれほど入ってこないこと。窓を全開にして走ったら、もっと風がぶわっと入ってくるかと思っていました。でも、思ったより風の巻き込みが少ない。高速時はつらいかもしれませんが、60km/h以下なら気持ちよく走れますよ。

――確かに話していても「風で聞き取れない」ってことがありませんね

クルマ好きなら間違いなしの1台です

ホンダ S660

――乗り終えてみてS660はいかがでしたか?
言うことなしですね。こういうクルマ、大好きです(笑)。コンビニに行くだけでも楽しくなれる。それなのに新車の車両価格でも200万円~とお手頃で、軽自動車だから維持費もリーズナブル。中古車なら、もっと安く買える。素晴らしいと思います。

――カーセンサー掲載物件でしたら総額でも120万円~。走行距離1万km以下の良質な物件でも総額200万円以下で手に入りますね(2019年5月28日現在)
そんな価格でこのレベルのクルマを買えるなんて、一昔前なら信じられないことですよ。 これはクルマ好きなら、どんな人にもオススメできる1台ですね。いやぁ、僕も本当に欲しくなってきた(笑)。サイズは小さいけど、物をあまり載せなければ意外にイケそうだし。

――ただ奇妙さんの場合、楽器や機材などを運ぶのがつらそうですが……
そのときは、小さいギターにすればいいんですよ(笑)。

文/綱島剛[DOCUMNET] 写真/杉田裕一[BGHE]

PROFILE
奇妙礼太郎:ミュージシャン。2008年に大阪で、奇妙礼太郎トラベルスイング楽団を結成。2016年に解散。2013年から2019年は「天才バンド」「TENSAI BAND II」としても活動。現在は「アニメーションズ」でボーカルを担当し、ソロとしても活動している。2017年にはソロとして、メジャー初アルバム『YOU ARE SEXY』を、2018年には2ndアルバム『More Music』をリリースした。