まもなく東京モーターショー開催! その前に期待のニューモデルに関するニュースが飛び込んできました。BMW M2のデビュー。北米での正式リリースですが、日本導入も期待しましょう!

ニューモデル

■スーパーハンドリングマシン、BMW M2登場(10月14日|AUTOCAR DIGITAL発)

『BMWは、380psのメルセデス-AMG A45への回答となるMディビジョンの最新作、M2を遂に公開した。正式なデビューは来年1月のデトロイト・モーターショーとなる予定だ。2010年から限られた台数が生産されてきた1シリーズのMクーペの後継ともなるものだが、M3やM5のように正式にMの頭文字が与えられたモデルとなる』

2006年、BMW M社を訪れたときに1シリーズ(2シリーズは1シリーズのクーペから改称)のMモデル(BMWの高性能車)を作らないのか質問しました。答えは――。

「1シリーズなんてコンパクトな車でMモデル作ったら面白い車ができるに決まっています。素晴らしいハンドリングマシンでしょう。しかし、残念ながらその予定はありません……」

それを聞いてシュンッとしちゃいました。Mモデルの大きな輸出先は北米だったのですが、当時北米では1シリーズを販売していませんでした。北米で売れないのならM1を開発しないのも仕方がなかったのです。

しかし、2シリーズクーペは北米でも販売されているのです、ということは……。

バーンッ、出ましたね、M2! ここまでくるのに紆余曲折はあったようですが、先行して北米から発表されました。M社のマネージャー自ら、スーパーハンドリングマシンと言い切ったくらいですから、これは期待していいですよ。

エンジンは直6ターボエンジン。ボディは専用のワイドバージョンになっています。日本への導入はまだ発表されていませんが、期待して待ちましょう!

▲最高出力370ps。最高速250km、0-100km/hの加速4.5秒(6MT)。全幅は1854mmとなっています ▲最高出力370ps。最高速250km、0-100km/hの加速4.5秒(6MT)。全幅は1854mmとなっています

交通ルール・法規

■自動運転車の実用化を想定し法律の課題検討(10月16日|NHK発)

『ドライバーがハンドルなどを操作しなくても走行できる車の自動運転の技術開発が進められるなか、警察庁は自動運転が実用化された場合に向けて、事故が起きた時の責任の所在など法律上の課題を検討することになりました』

自動運転車の中でリラックスしているときに事故が起きたら? 対車両で相手の過失100%ではなく、自車に過失があるとなったら? 運転していなかったのに“ドライバー”の責任が問われることになるのでしょうか……。

こういった疑問はこれからクリアにしていかなければならない課題です。時代はドンドン変化しているので新しいルール作りが必要です。そもそも自動運転車が発展すると運転席そのものがなくなる(ステアリングがなくなる)可能性だってあります。過渡期には、自動運転中であっても免許保持者がステアリングを握っていなければならない(=事故が起きればドライバーの過失)というルールが広がるかもしれません。いずれにしても車の中で寝ていただけなのに交通刑務所へ行くことになった……というのはあってはならないことですからね。

リコール

■VW、ドイツで販売の不正車両240万台にリコール(10月16日|朝日新聞DIGITAL発)

『独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は15日、欧州連合(EU)加盟の28カ国で、850万台がリコール(回収・無償修理)の対象となる見通しだと発表した。不正なソフトウェアでディーゼルエンジン車の排ガス規制を逃れていた問題で、同社は不正の対象車は世界で約1100万台としていたが、大半がリコール対象となる』

リコールに関して、フォルクスワーゲンから公式なアナウンスがありました。リコールの対象となるのは、旧世代のEA189型と呼ばれるディーゼルエンジンを積んだモデル。現行モデルに積まれているEA288型ディーゼルエンジンはリコール対象にはならないとのこと。

ドイツ国内では240万台が対象になるようですが、日本には該当する正規輸入モデルが存在しません。

個人的には、新型パサートが今年に乗ったニューモデルの中でも1、2を争うほど良い出来栄えであり、そのディーゼル搭載モデル(リコール対象外)が日本導入されるのを楽しみにしていただけに、今回の事件は本当に残念です。

▲フォルクスワーゲンは失地を回復することができるのでしょうか ▲フォルクスワーゲンは失地を回復することができるのでしょうか

新技術

■横浜ゴムからエアロタイヤ登場!? (10月15日|ゴム報知新聞発)

『横浜ゴムは10月15日、走行時のタイヤ周辺の空気の流れをコントロールするタイヤのエアロダイナミクス技術を進化させ、車の空気抵抗低減に加え、走行時に発生する車両のリフト(浮き上がり)抑制に貢献する技術を開発したと発表した。同技術を実用化することで、車の燃費性能を高めるとともに車体の安定性を向上するタイヤ開発が期待できる』

車はすべての荷重をタイヤの接地面積に預けています。そのためタイヤが持ち合わせている性能以上のパフォーマンスを出すことができません。

そんなタイヤが新しい角度から車の性能に貢献しようとしています。それは空力特性。これまで内側(車体側)のサイドウォールにフィン状の突起を放射線状に並べて空気の流れを制御してきた実績が横浜ゴムにあります。

そのフィン形状とレイアウトを見直すとともに、外側のサイドウォールへもフィンを配置することで、空気抵抗の低減と車体の浮き上がり抑制に役立つことを発見したというニュースです。実用化に期待しましょう!

▲スタッドレスタイヤ、エコタイヤ、そして今度はエアロタイヤ。タイヤはまだまだ進化しそうです ▲スタッドレスタイヤ、エコタイヤ、そして今度はエアロタイヤ。タイヤはまだまだ進化しそうです

まとめ

大阪の老舗割烹、即席麺、そして世界最大級の自動車メーカーの不祥事。ここから学ぶべきは「誠実であるべき」といったところでしょうか。大小問わず、社会的責任を担う誰にとっても、決して他人事ではないと思うのです。まずは自分から、ですね!

今週も最後までお付き合いいただきありがとうございました。