「ドレスダウン」派にうってつけな定番SUV最廉価グレード

近年、ハイブリッドカーなどのエコカーに押され、本場アメリカでも肩身が狭くなりつつあるというSUV。しかし2000年代初頭まではまさに売れ線であり、この頃のモデルには個性的で質の高い車がたくさんあります。今回の「即買い」では、その中からトヨタハイラックスサーフのアメリカンバージョンをご紹介します。

2002年10月に登場した4代目ハイラックスサーフはランドクルーザープラドの姉妹車であり、オンロードの走行性能を重視したモデルです。北米へは「4Runner」(フォーランナー)という名前で輸出されていました。アメリカンバージョンは2005年7月のマイナーチェンジまで設定。発売時の車両本体価格は、FFモデルが232万で、4WDモデルが256万(2004年8月~2005年6月までのモデルは、247.8万円と273万円)となっていました。
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サーフはプラドと違って3列シートの設定はなく、全車が5人乗りとなっています。アメリカンバージョンは最廉価グレードなのですが、メカニカルな部分は(3.4Lエンジン搭載モデルがないことを除けば)中級グレードの「SSR-X」と変わりません。エンジンは150ps(2004年8月以降は163ps)を発揮する、2.7Lの直6エンジンを搭載しています。

SSR-Xとの違いといえば、主にエクステリア。まず他グレードがバンパーやサイドの樹脂部分をボディ同色に塗装しているのに対し、アメリカンバージョンはそのままで2トーン状態となっています。サイドステップも照明付きのシルバー塗装ではなく、ブラックに。さらにホイールがアルミから、スチール(鉄チン)に替えられています。

近年、車の装飾などをあえて簡略化したりラフにする「ドレスダウン」(ドレスアップの対義語)が注目されています。オフロードやアウトドアのイメージが強いSUVは、特にタフなイメージを重要視したいというオーナーも多いことでしょう。アメリカンバージョンはそういった要望に純正状態で応えているグレードと言えます。
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原稿執筆時点でカーセンサーnetに掲載されているアメリカンバージョンの物件数は15台で、価格は126万~209万円。うち10台が4WDとなっています。ドレスダウン派に気をつけていただきたいのが、15台のうち11台がドレスアップされ、社外品のアルミホイールを装着していること。樹脂部分も塗装したり交換したりで、ボディ同色になっているものが7台ありました。

カスタマイズされた中古車が多いということは、ハイラックスサーフがさまざまな要望に応えられるマルチな車であることの証拠といえるでしょう。ドレスダウン派は下の検索窓に「ハイラックスサーフ アメリカンバージョン」と入力して検索を、ドレスアップ派は下のリンクから中古車を検索して、あなたにピッタリの一台をぜひ見つけてください。


Text/渡瀬基樹