かつての最高峰は
今でもスペシャル感たっぷり!

乗っただけで“特別”な雰囲気に浸らせてくれる車こそが、高級車の本質かもしれません。乗り心地、静粛性、走る雰囲気など、人それぞれ尺度はあるかと思いますが、ランクインした車はすべてがスペシャル感たっぷりです。かつて富裕層に愛された車たち、今乗ってみてもそんじょそこらの車とは違うものです! 気になる車は中古車カタログや物件をチェックしてみてください。


第5位はジャガーXJ(旧型)。オールアルミボディになったこの頃から、ようやくライバルであるドイツ勢と互角に“勝負”できるように感じます。静粛性、快適性、走行性能どれを取っても文句がありません。ジャガー“らしさ”は現行モデルのデザインにも反映されていると言われていますが、ひと目で「XJ」と認識できる歴代XJに通じるデザインテーマを有しているのは旧型まででしょう。100万円台後半から購入できますから、モデルの選択肢も幅広いです。


第4位はアウディRS6(旧型)。厳密に言うと「旧々型」と呼んだほうがいいかもしれません。最高出力450psを誇る4.2LのV8ツインターボエンジンが4WDと組み合わせられた、モンスターマシンです。パッと見、フツーのA6と同じですが、よくよく見るとブリスターフェンダー、図太いテールパイプが只者ではないことをしっかり主張しています。たとえ旧々型になっても、異様なまでの迫力は一切色あせていません。流通台数はわずかですから、お急ぎください。


第3位はフォルクスワーゲントゥアレグ(旧型)。言わずもがなポルシェ、アウディとプラットフォームを共有するSUV。フォルクスワーゲンブランドが長年誇ってきた“お手頃感”とは決別したような車かもしれません(笑)。キッチリカッチリした雰囲気を車の随所から漂わせ、その精緻な雰囲気から高級感をも感じさせます。個人的にはV8エアサスモデルが好みですが、V6エアサスなしでも不満を覚えることはないでしょう。予算はオーバーしますが、限定車だったW12は天然記念物です!


第2位はホンダエリシオン(現行)。日本におけるフルサイズミニバン市場は、日産エルグランド、トヨタアルファード(ヴェルファイア)が2大巨頭となっていますが…、エリシオンの「プレステージ」は見逃せません。低床・低重心ボディに最高出力300psを誇る3.5LのV6エンジンを搭載しています。ホンダのDNAを感じさせる力強い走りは、ライバルとは一線を画していると言えるでしょう。それでいて静粛性は抜群で不思議な空間を生み出しています。


第1位はルノーアヴァンタイム(絶版)。リゾート地での“遊び車”として開発されたんでしょうねぇ。ボタン操作一つですべての窓とサンルーフが開閉できるんです。コンセプトカーは作れても市販化にゴーサインを出せるのは大げさではなく、世界広しといえどもルノーくらいでしょう。こればっかりは、遊び上手なヨーロッパ人の豊かさを感じさせられる車です。ミニバンスタイルなのに2ドアクーペで、大人4名がゆったり座れるデザインです。ドライビングポジションは、国産ミニバンよりも高いです(笑)。程度の良いものは今のうちです!

Report / 古賀 貴司