「女性が運転する助手席に乗りたい!」テリー伊藤がCクラスクーペを前にふけった妄想とは?
2019/07/28
メルセデス・ベンツのクーペは車に慣れている人が選ぶもの
今回は、「メルセデス・ベンツ東名横浜 サーティファイドカーセンター」で出合ったメルセデス・ベンツ Cクラスクーペについて、テリー伊藤さんに語りつくしてもらいました。
~語り:テリー伊藤~
トヨタ スープラが登場し、にわかにクーペというカテゴリーに注目が集まっています。
とはいえ日本車でクーペは特殊な存在で、新車でも数えるほどしか存在しません。ましてやひとつのモデルにセダンやワゴンがあり、そこにクーペまでラインナップされるなんてまず考えられません。
昔は日本にも、クラウンの2ドアハードトップやコロナクーペなどがありました。どちらも素敵でしたが、もうこういうモデルは生まれないでしょう。
クーペは例えるならタイトなスーツです。あるいは女性のハイヒール。乗りこなすのは決して楽ではありません。
後部座席は乗り降りしにくいし、ドアが大きくて重いから前席ですら乗りこむのは大変。だからこそセダンやSUVでは到達できない優雅さがあるのだと思います。
かつてメルセデス・ベンツは庶民にとって高嶺の花でした。
でも現在は、サラリーマンでも買えるモデルが増え、日本で一番売れている輸入車ブランドになりました。
ある意味、大衆側に降りてきたと言えますが、いわゆる庶民がクーペを選ぶことはないでしょう。
メルセデス・ベンツのクーペは、本当の意味で車に慣れている人が選ぶモデルなのかもしれないですね。
僕は東京の青山あたりを車で走ることが多いですが、メルセデス・ベンツのセダンやSUVはしょっちゅう見かけます。
でもクーペを見かけることはほとんどない。だからこそ、希にクーペに乗っている人を見ると、只者じゃないなと感じます。
メルセデス・ベンツのラインナップを見ると、Cはもちろん、EやSにもクーペがあります。対して日本はどうでしょう。レクサスにLS(セダン)とLC(クーペ)がありますが、他にプレミアムセダンとクーペ、両方をラインナップする例はありません。
例えるなら、Sクラスのクーペはトヨタセンチュリーにクーペをラインナップするようなものです。考えてみたら凄いことですよ。
ドイツと日本では土壌が違うと言えばそれまで。でも僕は、本当のお金持ちはセダンを運転しないのではないかと感じることがあります。
きっと彼らはオンタイムは社用車に乗っています。自分の車に乗るのはオフタイム。なぜ休日にまでビジネススーツ(セダン)で遊ばなければならないのだと考えるはずですよ。
テリー伊藤なら、こう乗る!
メルセデス・ベンツにはいろいろなステータスが詰まっています。そのひとつが「安全」。これを疑う人はいないでしょう。
先進のインテリジェントドライブはもちろんですが、その手前にある安全の基本性能が素晴らしい。僕自身、これまでメルセデス・ベンツに5台ほど乗っています。新しいモデルに乗り替えるたびにその凄さを感じますよ。
僕の友達にもメルセデス・ベンツを選び続けている人がいて、現在は最新のSクラスに乗っています。
なぜ毎回メルセデス・ベンツなのかと聞くと、迷わず「取り回しがいいから」と言うのです。狭い場所でも思いどおりに操れるから安心して運転できる。Sクラスでもそうなのかと感心します。
もちろんコンフォート性能も完璧です。冬場はドア側のアームレストまで暖かくなるのですから(ショーファーパッケージ)。
メルセデス・ベンツは輸入車選びの王道中の王道です。長くその立ち位置を守り続けるのは本当に凄いことだと思います。中には「人と同じものに乗ってもつまらない」という人もいるでしょう。
僕もその気持ちは理解できます。でも多くの人が選ぶ理由――メルセデス・ベンツならではの良さは認めないとダメじゃないかなと思いますね。
日本で最も売れている輸入車ブランドになった背景には、新規ユーザーの増加があることは間違いありません。では、新規ユーザーを増やす戦略を立てたことで、長く乗り続けてきた人は離れてしまったかというとそんなことはない。
それはなぜか。メルセデス・ベンツは、長く乗ってきた人が最新モデルに座ったときに、「やっぱりベンツだ」とほっとさせるものをちゃんと残しているんですよね。
進化する部分と変わらない部分のバランス、ここがメルセデス・ベンツというブランドの凄さです。
話をCクラスクーペに戻しましょう。
メルセデス・ベンツの魅力を語ってきましたが、僕はCクラスクーペを自分で運転することはないと思います。
もし手に入れたら、「駐車場を借りられるならしばらくこれに乗っていてよ」と素敵な女性に貸します。もちろん保険代も僕が払いますよ(笑)。
そしてたまに仕事先まで僕を迎えに来てもらう。
素敵な女性が運転するクーペの助手席に座るのは、男なら誰しも夢見るロマンでしょう。
色は白でもいいけれど、できれば真っ赤なクーペがいい。目立てば目立つほど、僕をうらやむ男性が増えるでしょうからね。
こんな妄想を楽しめるのもクーペの魅力だと思います。
メルセデス・ベンツC クラスクーペ
セダン、ステーションワゴン、クーペ、カブリオレをラインナップするCクラス。現行型は2014年にセダンとワゴンが登場し、2016年にクーペとカブリオレがラインナップに加わった。クーペはデビュー時に1.6Lターボと2Lターボを導入。2018年のマイナーチェンジでは約6500点にも及ぶ部品変更が行われた。マイナーチェンジ後は1.6L直噴ターボを搭載するC180クーペスポーツの他、3L V6ツインターボを搭載するMercedes-AMG C 43 4MATIC クーペ、メルセデスAMG C 63クーペ、メルセデスAMG C63 S クーペをラインナップ。
演出家
テリー伊藤
1949年12月27日生まれ。東京都中央区築地出身。これまで数々のテレビ番組やCMの演出を手掛ける。現在『ビビット』(TBS系/毎週木曜8:00~)、『サンデー・ジャポン』(TBS系/毎週日曜9:54~)に出演中。単行本『オレとテレビと片腕少女』(角川書店)が発売中。現在は多忙な仕事の合間に慶應義塾大学院で人間心理を学んでいる。
【関連リンク】
日刊カーセンサーの厳選情報をSNSで受け取る
あわせて読みたい
- トヨタ ヴェルファイア(3代目)をマンガで解説! ラージサイズミニバンの王者はどんな車?【人気車ゼミ】
- F1に挑んできたホンダの60年をリアル体感! “F1の聖地”鈴鹿サーキットに「Honda RACING Gallery」がオープン【EDGE Motorsports】
- 【試乗】新型 ヒョンデ アイオニック 5 N|BEVの走りは盛り上がらないとお嘆きのあなたに! ハイパフォーマンスバージョン「N」がついにBEVに登場
- R32スカイラインGT-Rの中古車平均価格約700万円に絶望した人に贈る「半額で買えるコレ、代わりにどうですか?」5選
- 【試乗】新型 マクラーレン 750Sスパイダー|街乗りすら心地よい! サーキット以外でもドライバーを飽きさせない“スーパーカーの新境地”的モデル!
- 【小沢コージの自動車暴論】イタフラで世直し! 前代未聞のボランティア系ラテン車専門店に突撃!
- 【試乗】新型 日産 フェアレディZ NISMO|さらにハイレベルな走りを実現! 念入りなチューンで磨きをかけたGTスポーツ!
- 【試乗】新型 メルセデスAMG EQE 53 4MATIC+ SUV|加速フィールはまさに弾丸! 高速域のライドフィールが心地よい高性能電動SUV
- 【名車への道】’01 ポルシェ 911 GT3(996型)
- 輸入中古車評論家も唸った! 「こんな車がまだ残っていたのか!?」5選【オートモビルカウンシル2024レポート】