トヨタ カローラスポーツ

国内外、様々なモデルの魅力をテクノロジー視点で解説! ちょっとマニアックで難しい専門的な知識も、楽しく分かりやすくマンガで紹介していきます。
 

講師紹介

松本英雄

自動車テクノロジーライター

松本英雄

自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。

田代哲也

マンガ家

田代哲也

マンガ家・イラストレーター。1997年『週刊少年ジャンプ・サマースペシャル』(集英社)でデビュー。少年マンガ誌、青年マンガ誌、スポーツ雑誌などジャンルを問わず執筆。絵本『田んぼの昆虫たんけん隊』『水泳大好き!トラ』(星の環会)。2004年より東放学園高等専修学校、東放学園映画専門学校で講師を務める。スズキの車を4台乗り継ぎ、現在の愛車はスイフトスポーツ。

このマンガは2019年9月の一部改良前に行った取材をもとに制作しています。

カローラスポーツ(田代哲也)
カローラスポーツ(田代哲也)

重要ワード(マンガ内※)解説

※1 1966年の登場
1966年に登場した初代カローラは大衆車でありながらセミファストバックスタイルのボディや円形メーターなどを採用し、スポーティさを強調したモデルだった。現存するブランドとしてはランドクルーザー(1954年)、クラウン(1955年)に次いで古い。

※2 世界で最も売れている
150ヵ国以上で販売されるカローラは、1997年にフォルクスワーゲン ビートルを抜いて累計販売台数世界一に。2016年には累計販売台数が4410万台に達した。トヨタが創業以来販売した車の5台に1台がカローラになる。2017年の世界販売台数は約116万台。

※3 WRC
カローラは初代からモータースポーツに参戦していて、1973年11月にはアメリカで行われたプレス・オン・リガードレス・ラリーでWRC初勝利。1997年からは欧州仕様の3ドアハッチバックをベースにしたカローラWRCで参戦。1999年にタイトルを獲得。

※4 水冷式のインタークーラー
インタークーラーはターボで圧縮されて高温になった空気を冷却する装置。冷却することで空気の膨張が減り、より多くの空気をエンジン内に送れるようになる。インタークーラーは空冷式が多かったが、近年はエンジンの冷却水を利用する水冷式も増えている。

※5 C-HR
2016年に登場したトヨタのコンパクトSUV。カローラスポーツと同じGA-Cプラットフォームを採用、パワートレインは1.8Lハイブリッドと1.2Lターボ。彫刻のような造形が支持され、2018年の販売台数は7万6756台と、国産SUVで最も売れているモデルに。

C-HR▲C-HRは2019年10月にマイナーチェンジ

※6 前後の見た目
カローラスポーツは前後のライトを共通性のあるデザインにしているのが特徴。前後バンパー部の開口部も台形で共通している。ダイハツの初代コペンやフォルクスワーゲンのニュービートルは前後のライトが丸型で、前後のボディシルエットも似ている車だった。

※7 欧州での販売を意識
2015年、カローラは北米で約41.1万台、中国で約30.6万台を販売。ヨーロッパでは約5.6万台と少なめ。一方でカローラスポーツの兄弟であるオーリスはヨーロッパでの人気が高く、2016年度の販売台数は約14万台。

※8 MTモデル
2018年8月に追加設定された6MTモデルは、発進時のクラッチ操作を検出し、エンジン出力を最適に調整(トルクアップ)することで発進操作をよりスムーズに行えるインテリジェントマニュアルトランスミッションを採用。初心者でもエンストしにくい機構だ。

※9 ハイブリッド大好き
2018年の新車販売台数(登録車)を見ると、上位10モデル中9モデルにハイブリッドが設定、もしくは専用モデルとなっている。販売台数1位は日産 ノート。

ノート▲ノートのe-POWERはエンジンが発電のみを行い、モーターの力で走行するシリーズハイブリッドという方式

※10  ATやCVT
警察庁が発行する「運転免許統計(平成26年版)」によると、2016年に教習所を卒業して普通1種免許を取得した人のうち、約56%がAT限定。新車のAT比率も97%を超えている。一方で近年はカローラスポーツの他にもMTを設定するモデルが出ている。

※11 ダウンサイジングターボ
その車格に一般的に搭載されるものより排気量が小さいエンジンを搭載し、ターボで加速時などのパワー不足を補うもの。カローラスポーツやC-HRの1.2Lターボの他、ホンダ ステップワゴンや三菱 エクリプスクロスの1.5Lターボもこれにあたる。

※12 キビキビした走り
ヨーロッパでは、スポーティなハッチバックが人気。なかでもホットハッチと呼ばれるスペシャルモデルは日本でも走り好きから注目されてきた。
 

ゴルフ▲現在でもフォルクスワーゲン ゴルフR(写真)、ルノー ルーテシアR.S.、アバルト 595コンペティツィオーネなどがある
イラスト・マンガ/田代哲也、文/高橋満(BRIDGE MAN)
監修/松本英雄、写真/トヨタ、日産、フォルクスワーゲン
※この記事は情報誌カーセンサー2019年4月号掲載の記事をWeb用に再編成したものです