【名車への道】’59 フィアット アバルト750 レコード モンツァ ザガート ビアルベーロ
2023/06/09
これから価値が上がっていくだろうネオクラシックカーの魅力に迫るカーセンサーEDGEの企画【名車への道】
クラシックカー予備軍モデルたちの登場背景、歴史的価値、製法や素材の素晴らしさを自動車テクノロジーライター・松本英雄さんと探っていく!
自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。「車は50万円以下で買いなさい」など著書も多数。趣味は乗馬。
“魔術師”アバルトが手がけた、ビアルベーロエンジンの“サソリ”
——今回は、以前から松本さんが「お店の前を通るたびに良い車が置いてあるから頼んでみてよ」って言ってた1台です。フィアット アバルト 750なんですが……、自分には価値があまり分からなくて……。
——お願いします!
——なるほど。名前すら聞いたことありませんが……。ちなみに松本さんはどれに乗ったことがありますか?
——え? そんな話、初耳ですけど?
——逆に言えばそれまでは知られていなかったんですか?
——なんで移住させたんですかね? そのままポルシェ事務所にいても良かったんじゃないですか?
——そういう関係性だったんですね。
——あれ? 松本さんが乗ってたフィアット 600 プリマセリエってのはアバルトではないんですか?
——またすごいことをしてますね……。
——おかしな人とは思っていましたがそこまでとは……。で、今回紹介する750 レコード モンツァ ザガート ビアルベーロがこちらです。これはどういう車になるんですか?
——え? そんな仕様もあったんですか?
——構造がすごいということですか?
——当時としたらすごい数字の違いになりますよね?
——取材前から物々しい雰囲気は伝わってきましたけど、そういう希少な仕様なんですね。こういう個体がまだ日本にあることがすごいですよね。
——うーん。深い話ですね……。
フィアット アバルト750 レコード モンツァ ザガート ビアルベーロ
速度記録に挑むレコードカーのために開発されたビアルベーロ(DOHC)エンジンを搭載、ボディパネルにアルミを用いたエクステリアはザガートが制作している。1958年10月のパリ・モーターショーでデビューの後、その高いスペックで欧州各国のレース(GT750ccクラス)を席巻した。
※カーセンサーEDGE 2023年7月号(2023年5月26日発売)の記事をWEB用に再構成して掲載しています
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