ファミリーカーとして人気の高い2Lクラスのスタイリッシュミニバン。セダンやステーションワゴン感覚で運転ができつつ、3列目シートを備えていて7人まで乗れるので、3世代でのドライブにもピッタリです。今回はそんなスタイリッシュミニバンに、体が不自由な人や足腰の弱った人に優しい助手席回転&昇降シートを備えた、マツダ プレマシー助手席リフトアップシート車を紹介します。

ベースのプレマシー(2005年2月~2010年6月)は排気量こそ2Lですが、室内空間を拡大するために全幅を1745mmとした3ナンバーサイズ。2列目シートは同車の特徴であるカラクリシートが用意されています。左右独立させてキャプテンシートにすることも、3人が座れるベンチシートにすることもできます。また、3列目シートは簡単に折り畳むことができるので、ラゲージを広げて大きな荷物を入れる際に便利です。

助手席リフトアップシート車は、2列目以降が他のプレマシーと同じですから、上記のカラクリシートが備わり、簡単に3列目シートを折り畳むこともできます。乗車定員は7人で、これも他と同じです。ただ、助手席が電動で車外に回転&昇降してくれるので、車いすを必要とする人などの乗り降りがとてもしやすくなっています。箱形ミニバンより全高が低い分、乗り降りの際、開口部の高さが気になるかもしれませんが、シートの背もたれが自動でリクライニングし、頭をぶつけないようにしてくれます。

原稿執筆時点でカーセンサーnetを見ると2台見つかりました。うち1台は2006年式ながら走行距離は4.3万kmで、総額で約90万円。他の同年式のプレマシーと価格はほぼ同じですから、助手席回転&昇降シートが備わっている分、おトクと言えるでしょう。流通台数が少ないため、希望の条件が揃っている中古車を見つけたら早めに問い合わせたほうがよさそうです。

乗車定員/7名
リフト能力/100kg(シートを除く)
シート下降時最低着座面高さ/450mm
シートの車外飛び出し量/795mm
回転時足元スペース/350mm

Text/籠島康弘

助手席の回転&昇降はシート下にあるスイッチで行う。ラゲージには標準で車いす固定ベルトが装備される

助手席の回転&昇降はシート下にあるスイッチで行う。ラゲージには標準で車いす固定ベルトが装備される

2Lエンジンに4ATの組み合わせ。2007年のマイナーチェンジ以降は5ATモデルも追加された

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