▲カーセンサー・カー・オブ・ザ・イヤーで上位にランクインした2代目モデル▲カーセンサー・カー・オブ・ザ・イヤーで上位にランクインした2代目モデル

ギネス記録を持つロードスターの中でも注目度が高いのは?

「世界で最も多く生産された2人乗り小型オープンスポーツカー」としてギネス世界記録にも認定されているマツダ ロードスター。

現在販売されているモデルは4代目となるND型。歴代最小排気量となる1.5リッター(RFは2リッター)ながら、1トン前後の軽量ボディと相まって人馬一体の走りが楽しめる車として高い評価を受けています。

また、先日には初代モデルであるNA型のレストアをメーカー自らが手がけるという発表もなされ、世代を問わずロードスターへの注目度が高まっています。

しかし、その4代あるロードスターの中でどのモデルがいいのか、迷いますよね。

今回オススメしたいのは、カーセンサーの人気ランキング、カーセンサー・カー・オブ・ザ・イヤーで20位にランクインした2代目ロードスターです!

2代目ロードスターは手ごろな価格で購入できて人馬一体の走りが楽しめるうえに、オープンエアモータリングも満喫できるといういいことづくめの車種です!

ということで、今回は2代目ロードスターをご紹介いたします。

人馬一体の走りを手ごろな価格で楽しめる2代目モデル

▲初代の正常進化版といえる2代目ロードスター▲初代の正常進化版といえる2代目ロードスター

大ヒットした初代ロードスターの後を受けて1998年1月に登場した2代目ロードスター。

シャシーは初代のキャリーオーバーでしたが、サイドシルを2重構造にしてガゼット補強も追加。サスペンションもジオメトリーが見直され大幅なリファインがなされていました。

初代のアイコンでもあったリトラクタブルヘッドライトを廃止し、固定式ヘッドライトになったのが最大の特徴です。

これによりフロントまわりの軽量化やライトオン時の空力の悪化を防ぎ、確実に運動性能がアップしていました。

また、幌はリアスクリーンをガラスに変更しながら、幌骨などの最適化によって1kgの軽量化を達成しています。

▲2代目は1.6リッターと1.8リッター、2つのエンジンが選べた(写真は初期型の1.8リッター)▲2代目は1.6リッターと1.8リッター、2つのエンジンが選べた(写真は初期型の1.8リッター)

初代ロードスターはモデル途中で1.6リッターから1.8リッターへと排気量アップが図られていました。

2代目モデルは1.6リッターと1.8リッターを併売し、1.6リッターには5速MTが、1.8リッターには新開発の6速MTが採用されています(AT車はどちらも4速AT)。

2代目ロードスターは7年もの長きにわたり生産販売が続けられたため、途中で数回マイナーチェンジが行われています。その中でも大きな変化があったのが2000年9月に行われたものです。

フロントマスクがよりシャープなものになって、見た目が大きく変化しました。

また、1.8リッターエンジンが可変バルブ機構(S-VT)を搭載したBP-VE型へと変更され、圧縮比をアップしたハイオク仕様になったことで大幅な出力アップがなされました。

そして、RSグレードではさらなるボディ補強やブレーキの大径化など、走りのポテンシャルが大幅に向上されています。

購入後の使い方や予算によって最適なモデルを選ぶべし

▲初代に比べモダンになった内装。もちろん利便性も向上している▲初代に比べモダンになった内装。もちろん利便性も向上している

2代目ロードスターの中古車を狙う場合、購入後にどのような使い方を想定しているのかでオススメが変わってきます。

もし、気軽にオープンエアモータリングを楽しみたい、というのであれば、手ごろな価格の初期型やAT車がオススメ。このあたりであれば総額30万円台から狙うことが十分可能となっています。

一方、バリバリスポーツ走行をしたいんだ、という人にはやはりS-VT機構が搭載された2000年9月以降のRSモデルのMTをオススメしたいところ。

このあたりになると総額70万円台~となり、ある程度状態の良いものを狙うのであれば100万円前後の予算を考えておきたいところです。

もうひとつの選択肢としては、ワンメイクレースなどのモータースポーツのベース車として2001年9月に登場した「NR-A」を狙うというもの。

こちらはエンジンこそ1.6リッターですが、ビルシュタインサスペンションやボディ補強、大型ブレーキなどが装着されており、RSの1.6リッター版といえる内容となっています。

こちらはRSよりもやや手ごろな予算で狙えますが、タマ数が少ないうえに走り込まれた個体も多いため、見極めが難しそうです。

▲モータースポーツベース車として登場したNR-A。写真はオプション装着車▲モータースポーツベース車として登場したNR-A。写真はオプション装着車

もし、もう少し安い価格で走れるものを、というのであれば、1.6リッターのスペシャルパッケージ(SP)がオススメ。

というのも、このグレードには純正でトルセンLSDが装着されており、FRらしい走りを楽しむことができるから。こちらであれば総額60万円前後の予算で購入することができそうです。

ただし、ロードスターのようなスポーツモデルは装着されている社外パーツなどで大きく金額が変わってきてしまうもの。社外パーツがたくさん装着されたものを狙うか、ノーマル車両を狙うかでも大きく変わってきてしまいますので、あくまで参考程度に……。

オープンカーで気になる雨漏りは……?

▲幌は経年劣化がしやすい部分。保管状態なども大きく影響する▲幌は経年劣化がしやすい部分。保管状態なども大きく影響する

オープンカーの宿命ともいえるのが雨漏り。

2代目ロードスターは新しいものでも10年以上が経過しているので、幌との隙間を埋めるウエザーストリップというゴム部品も劣化している可能性が高く、これが雨漏りの原因となります。

このウエザーストリップ、一通り交換しても数万円ですから、購入時にまとめて交換してしまうのも、ひとつの手といえるでしょう。

さらに幌についても、10年も経過していれば劣化してしまうもの。特に開け閉めでストレスのかかりやすい部分は、切れたりほつれたりしている場合も多々あります。

もし、幌をディーラーで交換してもらおうとすると、20万円近い金額となってしまいますが、社外品などを上手く使えば10万円以内で収まる場合も。

それでも高価な部分に違いはないので「幌交換済み」の個体はお買い得ですね。

また、純粋に走りを楽しむためにロードスターを選ぶのであれば、幌ではなくハードトップを装着してしまうのも選択肢。

ハードトップは幌と違って劣化することもありませんし、幌のときよりもボディ剛性がアップするというメリットも。ただ、こちらも後で購入すると意外と値が張るため、装着済車両を狙うといいでしょう。

このように、ひと口に2代目ロードスターといっても、多くの選択肢が存在しています。初代もジワジワと価格が上がっていて、手ごろな価格で2代目ロードスターが狙えるのは今がラストチャンスかもしれません!

▼検索条件

マツダ ロードスター(2代目)
text/小鮒康一
photo/阿部昌也、マツダ