ダイハツ ムーヴ▲軽自動車の衝突被害軽減ブレーキ搭載車は、意外と早い。国産メーカーではスバルレガシィシリーズが2010年に完全停止するアイサイト(バージョン2)を搭載したが、2012年には早くもダイハツが軽自動車初としてムーヴに搭載。以降各社が競うように軽自動車にも装備するようになった

衝突被害軽減ブレーキ搭載だから、他の装備や見た目もさほど古くない

今やほとんどの新車に衝突被害軽減ブレーキが標準装備されるようになり、装備した中古車も数多く出回るようになった。原稿執筆時点(2020年12月4日)で「衝突被害軽減ブレーキ」の項目にチェックを入れて検索すると、15万台以上がヒットする。

「でも安い中古車にはまだ付いてないでしょ?」と思うかもしれないが、いやいや、支払総額50万円以下の中古車で衝突被害軽減ブレーキ付きだって約300台も見つかる。もう安いから安全機能は二の次、なんて時代じゃなくなってきたのだ。

しかも衝突被害軽減ブレーキ付きってことは、この機能が採用されるようになった2010年以降の中古車がほとんどってことでもある(日本で初めて完全停止まで含む衝突被害軽減ブレーキを搭載したのは、2009年のボルボ XC60)。つまり安い中古車といっていも、衝突被害軽減ブレーキ以外の装備や、見た目はあまり古くさくないことが多い。

今回は衝突被害軽減ブレーキ機能付きの中古車の中から、支払総額50万円以下の軽自動車に絞り、掲載台数の多い3モデルを紹介しよう。

ガソリン車トップの37.0km/Lという低燃費も魅力
スズキ アルト(現行型) 約30台

スズキ アルト▲CVTモデルには、オーディオやメーターなどに電力を要求する「エネチャージ」を搭載。発電のために無駄なガソリンを使うことがない。ラゲージ床下のアンダーボックスは小分けされていて、傘を仕舞うこともできる
スズキ アルト▲運転席と助手席の間にあるドリンクホルダーには500mlの紙パックも置ける(5速MT車を除く)。CVT車にはスピードメーターにインフォメーションディスプレイが組み合わされる

2014年12月に登場した現行型アルトには、デビュー時から「レーダーブレーキサポート」が用意された。これは2013年7月の旧型ワゴンR一部改良の際に初めて採用された、同社初の衝突被害軽減ブレーキ機能と同じものだ。

約5~30km/hで走行中、レーザーレーダーで前方の障害物を検知した場合に作動し、併せて前方向の誤発進抑制機能も備わる。

2018年12月の一部改良で作動速度域の上限が100km/hまで拡大し、歩行者も検知できるようになった他、後ろ方向の誤発進抑制機能や車線逸脱警告機能が加わるなど大幅に進化した。 支払総額50万円以下でターゲットになるのは、それ以前の2015年式までとなる。もし進化した機能が欲しい場合は、支払総額100万円程度を見ておく必要がある。

エンジンはターボとノンターボがあり、トランスミッションはCVTと5速MT、さらに2ペダルの5速MT(5AGS)が用意された。軽量化によって、当時のガソリン車としてトップとなるJC08モード燃費37.0km/Lと、維持費も抑えられる。

最小回転半径は4.2mと、ハイト系ワゴンよりも小さいため小回りが利きやすい。

デビュー時の車両本体価格は84万7800~122万9040円。衝突被害軽減ブレーキの物件は、支払総額50万円以下で約30台見つかった。

▼検索条件

スズキ アルト(現行型)×総額50万円以下×衝突被害軽減ブレーキ付き×全国

室内が広くて、後席スライド機能など使い勝手もいい
ダイハツ ムーヴ(5代目) 約50台

ダイハツ ムーヴ▲2012年のマイナーチェンジでエクステリアは写真のようなデザインに。後席シートはラゲージ側からも前方へ最大240mmスライドさせることができたり、ラゲージ床下のアンダーボックスも深いので、荷物の容量やカタチに合わせて積みやすい
ダイハツ ムーヴ▲2012年のマイナーチェンジでは、センターメーターからステアリング前のメーターになるなど、インテリアが大幅に改良された。特にティッシュボックスを入れられるインパネトレイが設置されるなど、利便性が高められている

2010年に登場した5代目ムーヴは、2012年12月のマイナーチェンジで軽自動車初となる衝突被害軽減ブレーキ「スマートアシスト」搭載モデルを設定。約4~30km/hで走行中、レーザーレーダーで前方の障害物を検知した場合に作動し、併せて前方向の誤発進抑制機能や先行車発進お知らせ機能も備わる。

また同時に、フルモデルチェンジ級の改良が行われたのも特徴。まずCVTの改良などによって、29.0km/L(JC08モード)の低燃費を実現。スタビライザーやローダウンサスペンションを全車標準装備するなど足回りにも手が加えられ、全高で15mm、最低地上高で10mm低くなり、街中での乗り心地の良さと走行安定性が高められた。しかも、製造コストの見直しなどで、車両本体価格が下げられている。

ターボとノンターボのモデルがあり、トランスミッションはCVTのみ。スマートアシスト機能付きはグレード名に「SA」がつき、スポーティな「カスタム」にも設定されていた(ノンターボ車のみ)。

2012年8月のマイナーチェンジ時の新車時車両本体価格は、107万~155万1000円。原稿執筆時点で、衝突被害軽減ブレーキ機能付きの中古車は約50台以上見つかった。ノンターボ車が中心で、ターボ車は支払総額70万円あたりからとなる。

▼検索条件

ダイハツ ムーヴ(5代目)×総額50万円以下×衝突被害軽減ブレーキ付き×全国

必要最小限の広さや装備を備えたシンプルな軽、台数はダントツ
ダイハツ ミライース(初代) 約170台

ダイハツ ミライース▲2013年のマイナーチェンジで、フロントマスクを一新。スマートアシスト採用車には横滑り防止機能のVSCとTRCが備わる。また60km/h以上で強くブレーキを踏み込んだ場合、後続車に危険を知らせるエマージェンシーストップシグナルが全車に採用された
ダイハツ ミライース▲2013年のマイナーチェンジで、上級モデルのオーディオパネルはピアノブラック加飾が施されるなど、インテリアの質感も向上している

当時ガソリン車トップとなる30km/L(JC08モード)の低燃費と、79万5000円からという低価格を掲げ2011年9月に登場した初代ミライース。2013年8月のマイナーチェンジでは、エンジンやCVTの改良で33.4km/Lまで低燃費化を進め、しかも74万5000円からと、さらなる低価格化も実現した。

その際、上記ムーヴに続いて「スマートアシスト」も同時に採用。スマートアシストの詳細はムーヴ同様なのでここでは省くが、同社で最も安価なモデルでも安全機能は欠かせないという姿勢を明確に示したカタチだ。

室内長1920mm×室内高1240mmと、ミニマムながら大人4人が十分座れるパッケージングで、小物入れなど必要最小限の収納も揃っている。上級モデルはデジタルメーターが備わるなど、インテリアはシンプルながらも質感が重視されている。

パワートレインはノンターボ×CVTの組み合わせのみで、2WDと4WDがある。2014年7月にはエンジンの改良などで、35.2km/Lとさらに低燃費化している。ムーヴ同様、スマートアシスト機能付きはグレード名に「SA」がつく。

2013年8月のマイナーチェンジ時の車両本体価格は74万5000~128万円。原稿執筆時点で支払総額50万円以下の衝突被害軽減ブレーキ機能付きの中古車は約170台と、ダントツに多いから、ボディカラーなどの好みで選びやすい。

▼検索条件

ダイハツ ミライース(初代)×総額50万円以下×衝突被害軽減ブレーキ付き×全国
文/ぴえいる、写真/ダイハツ、スズキ

ぴえいる

ライター

ぴえいる

『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディA4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。