イタリアを代表する魅惑のラグジュアリーサルーン、マセラティ クアトロポルテ【Back to SEDAN】
2021/01/11
レーシングカー専業メーカーが生み出したスポーツサルーン
マセラティはそもそもレーシングカー専業メーカーを出自とする。戦後、ロードカーの生産に乗り出すなかで1963年に初めての4ドアモデルをデビューさせる。車名はイタリア語で“4ドア”を意味する“クアトロポルテ”(Quattroporte)だった。
これをきっかけに木と革をふんだんに使用したイタリアを代表するラグジュアリーサルーンとして代を重ね、現行型で6代目を数える。
中古車として主に流通しているのは4代目以降になる。
1994年にデビューした4代目だが、デザインはマルチェロ・ガンディーニの手によるもので、歴代クアトロポルテで最もコンパクトなボディサイズとなっている。
国内導入当初は2.8L V6ツインターボ搭載モデルのみのラインナップだったが、後に3.2L V8ツインターボを搭載したモデルも追加されている。トランスミッションは4速オートマチックと6速マニュアルの設定があった。
1998年にマセラティがフェラーリ傘下となったタイミングでマイナーチェンジを実施。車名はクアトロポルテ・エヴォルツィオーネとなった。
この頃から当時のマセラティのトレードマークだった、ダッシュボード中央に配されたアーモンド型のスイスのラ・サール社製金時計が廃番となっている。4代目は2001年をもって販売が終了している。
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マセラティ クアトロポルテ(4代目)×全国5代目がデビューしたのは2004年のこと。従来のモデルとはまったく異なる斬新なデザインはピニンファリーナによるもの。当時、同社に在籍していた日本人デザイナーの奥山清行氏が手がけたことで知られている。
フェラーリ譲りの4.2L V8エンジンを搭載するモデルのそのエグゾーストノートは、まさにフェラーリサウンドそのもの。
導入当時はディオセレクトというセミオートマチックを採用。前後重量配分にもこだわり、ミッションを後方に配置するトランスアクスルレイアウトとなっていた。
2005年にはスポーティ仕様のスポーツGTを追加。2007年には6速オートマチック仕様も用意されることになった。こちらにはスポーツGTのラグジュアリー仕様となるスポーツGTSが設定された。2008年にマイナーチェンジが施され、ベースモデルに加えて、排気量を4.7Lに拡大したクアトロポルテSを設定。さらに、出力を高めたスポーツGTSもラインナップされ、トランスミッションは全車6速オートマチックとなった。
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マセラティ クアトロポルテ(5代目)×全国2013年に現行型となる6代目にフルモデルチェンジ。
最初に日本に導入されたのは、フェラーリのマラネロ工場で生産される3.8L V8ツインターボエンジンを搭載するGTS。後に3L V6ツインターボエンジンを搭載するクアトロポルテSと、マセラティ初の4WDモデル・クアトロポルテS Q4を追加している。
2015年には排ガス規制ユーロ6対応の新エンジンが採用された。ベースモデルは新開発3L V6エンジンを搭載。上位モデルには4L V8ツインターボエンジンが搭載されている。
2017年のマイナーチェンジではエクステリアデザインを変更。2020年8月には最高出力580ps、最大トルク730N・mを発揮する3.8L V8ツインターボエンジンを搭載したハイパフォーマンス仕様「トロフェオ」が追加された。
原稿執筆時点での中古車の流通量だが、現行型で70台程。初期型であれば500万円以内の予算でも程度良好なものが探せるが、もしピュアなフェラーリサウンドを味わいたいなら、まだ50台弱が流通している5代目を狙うのがいいだろう。
4代目は年々流通量が減少しているので、条件に合う物件があったら即断即決を。
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マセラティ クアトロポルテ(6代目)×全国【関連リンク】
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