スズキ ワゴンR ▲軽トールワゴンの先駆者であるワゴンR。本質は変わらないものの時代に合わせた変化を続けている

旧型モデルでも十分な実力をもつ5代目ワゴンR

1993年に初代モデルが登場したワゴンRは、限られたボディサイズの軽自動車において室内空間を拡大するため背の高いボディを採用した、軽トールワゴンの元祖とも言える1台。ダイハツ ムーヴやホンダ ライフ(2代目)といった多くのフォロワーを生んだエポックメーキングなモデルです。

現在はさらに全高を高めたスーパーハイトワゴンに人気の中心は移っていますが、相変わらずの使い勝手の良さや比較的手ごろな価格ということもあって安定した人気を誇っています。

そんな歴代ワゴンRですが、2012年に登場した5代目モデルがここ数年で価格が順調に下がってきており、ついに中古車平均価格が50万円を切る目前にまで迫ってきたのです。
 

スズキ ワゴンR ▲クセのないシンプルなデザインで長く付き合える雰囲気をもつ5代目ワゴンR

5代目ワゴンRは、発電時のガソリン消費を抑える「エネチャージ」や、蓄冷剤を用いることでアイドリングストップ時でも冷風を送り込むことを可能とした「エコクール」といった低燃費技術を搭載した「スズキグリーンテクノロジー」を第1弾としてリリース。

NAエンジンの2WD車で28.8km/L(JC08モード燃費)という、当時の軽ワゴンナンバーワンの低燃費性能を誇っていたのです。

また、2014年8月のマイナーチェンジでは、モーター機能付き発電機(ISG)を搭載したマイルドハイブリッド仕様「S-エネチャージ」を一部グレードに搭載。

これによりカタログ燃費は32.4km/L(JC08モード燃費)と軽ワゴンナンバーワンの数値を大きく更新しています。

2013年7月に実施された一部改良のタイミングでは、衝突被害軽減ブレーキの「レーダーブレーキサポート」やアクセルとブレーキの踏み間違え時の急発進、急加速を抑制する「誤発進抑制機能」、車両走行安定補助システム(ESP)」などをセットオプションとして設定。安全性能を大きく引き上げました。
 

スズキ ワゴンR ▲フロントガラス上部に設置した赤外線レーザーレーダーで状況を監視し、非常時には衝突被害軽減ブレーキが作動する

モデルのラインナップとしては、先代と同じく通常仕様の「ワゴンR」と、よりスポーティで精悍なエクステリアをもつ「ワゴンRスティングレー」の2本立て。

余裕の動力性能が魅力のターボエンジン搭載車はスティングレーにのみの設定され、年輩のユーザーを中心に根強い需要のある5速MT車は通常のワゴンRにのみ設定されていました。
 

スズキ ワゴンR ▲キリっとしたシャープなフロントマスクが人気のワゴンRスティングレー

5代目ワゴンRの中古車平均価格と掲載台数の推移は?

先代型とはいえ、高い燃費性能やモデル途中で先進安全装備も追加されたことで、現在でも十分な実力を兼ね備えている5代目ワゴンR。

ですが、実用車の宿命なのか(?)、年数を重ねるごとに平均価格価格は下がってきて、2021年10月にはついに52.7万円と50万円切り目前まで迫ってきました。
 

スズキ ワゴンR ▲キリっとしたシャープなフロントマスクが人気のワゴンRスティングレー

ただ、2021年夏ごろから数千円単位の値下がりとなり、いよいよ底値に近づいた印象も。価格と状態のバランスが良い物件を狙うのであれば今が買い時のタイミングかもしれません。

掲載台数はむしろ年々増加しています。2回目の車検を迎えて代替をしたユーザーも増えてきていると思われるので、より取り見取りといった状態です。

では、今が狙い目な5代目ワゴンR、どんな仕様を狙ったらいいのでしょうか?
 

▼検索条件

スズキ ワゴンR(5代目)×全国

日常のアシにこそ安全を
衝突被害軽減ブレーキ付き × 車両本体価格50万円以下

「近所のアシだから安い軽でいい」というのはよく聞く話ですが、走り慣れた近所にこそ危険が潜んでいたりするもの。となると、やはり衝突被害軽減ブレーキが付いたモデルを選ぶに越したことはありません。

幸いにも5代目ワゴンRでは、車両本体価格を50万円以下に絞っても200台弱の物件がヒット。走行距離3万km台以下の物件も意外と多く存在しています。

また、安さを重視するのであれば、走行距離はやや多くなりますが、30万円台といった物件も。気軽に購入することができる安全装備付き車両と言えるでしょう。
 

▼検索条件

スズキ ワゴンR(5代目)×車両本体価格50万円以下 ×衝突被害軽減ブレーキ付き ×全国

長く乗りたいから低燃費かつ低走行
ハイブリッドモデル × 走行距離3万km以下

2014年8月のマイナーチェンジのタイミングで、マイルドハイブリッド仕様のS-エネチャージが追加されました。もともと燃費性能の高いモデルでしたが、これによりさらなる低燃費化がなされました。

なお、S-エネチャージ搭載グレードはワゴンRの「FZ」とワゴンRスティングレーの「X」。2015年8月にはターボモデルのワゴンRスティングレー「T」も遅れてS-エネチャージが搭載されています。
 

スズキ ワゴンR ▲マイナーチェンジではS-エネチャージの追加の他、内外装に変更が加えられた。

最近では、ガソリン代の高騰もたびたび話題となり、やはり燃費がいいに越したことはありません。それに、低走行の物件であれば消耗品の交換タイミングもまだ先になるということで、購入後のコストが少なく抑えられますね。

そこで、ハイブリッド仕様かつ走行距離3万km以下でチェックしてみました。

比較的高年式かつ、より低走行の物件は車両本体価格100万円を超えるものも存在しますが、安いものでは60万円台から見つけることができます。長く1台を愛用したいと考えるのであれば賢い選択となりそうです。
 

▼検索条件

スズキ ワゴンR(5代目)×走行距離3万km以下 ×ハイブリッドモデル ×全国

初代モデルから実用的なトールワゴンとして人気を誇ってきたワゴンR。

代を重ねるごとに時代に合わせた進化を続けてきていますが、5代目モデルは途中でマイルドハイブリッド仕様や、衝突被害軽減ブレーキ搭載車が追加されるなど大きく変化した世代。

とはいえ、低価格で購入できる今こそ、買い時のタイミングだと言えるのではないでしょうか。
 

▼検索条件

スズキ ワゴンR(5代目)×全国

※記事内の情報は2021年12月23日時点のものです。
 

文/小鮒康一、写真/スズキ
小鮒康一(こぶなこういち)

自動車ライター

小鮒康一(フナタン)

スキマ産業系自動車ライター。元大手自動車関連企業から急転直下でフリーランスライターに。中古車販売店勤務経験もあり、実用車からマニアックな車両まで広く浅く網羅。プライベートはマイナー旧車道一直線かと思ったら、いきなり電気自動車を買ってしまう暴挙に出る。愛車は日産 リーフ、初代パルサー、NAロードスター。