ホンダ シビック▲11世代目となる現行型シビック

シビック(現行型)の最新相場

1972年7月に初代が登場してからこれまでに、世界で累計約2700万台を販売しているホンダ シビック。

時代に合わせて、クラスやボディタイプを変えているのが特徴のモデルだ。言い換えるなら、50年の歴史の中で常に人々の暮らしに寄り添い続けてきた車だからこそ、多様に変化することができたのだろう。
 

シビック ▲世界のベーシックカーを目指した初代シビック

日本での販売を見ると、7世代目までは複数のボディタイプが用意されていたが、2005年に発売された8世代目はボディサイズを拡大したうえで日本ではセダンのみを販売(ただし2009年にはタイプRユーロとしてハッチバックが限定販売)。その後、日本では一時終売し、2017年に販売が再開された。
 

シビック ▲ルーフがなだらかに後方へとつながるクーペのようなスタイルを採用

2021年に登場した現行型は、伸びやかなボディラインが印象的なファストバックスタイルの5ドアハッチバックだ。

新車を検討している人でも納期の観点などから、中古車の情報もチェックすることをオススメしたい。

この記事では、現行型ホンダ シビックの最新中古価格や流通量を紹介する。
 

シビック ▲リアコンビネーションライトはアルファベットのCのような形状。これは先代から踏襲されたデザインである

2022年5月時点では、中古車の平均価格と流通台数は下記のとおりとなっている。

■シビック(現行型)
・中古車平均価格:317.8万円
・中古車流通量:157台

 

シビック ▲ホンダ シビック(現行型)の月間延べ流通台数と中古車平均価格の推移

先代シビックはハッチバックの他、セダン、そしてスポーツモデルのタイプRが設定されたが、現行型は現段階でハッチバックのみの展開になっている。

デザインは先代がダイナミックさを感じるスポーティなものだったのに対し、現行型はシンプルで上品なイメージが強調された。
 

シビック ▲水平基調のインパネと、低いボンネットフードにより広い前方視界を確保

インテリアも、エクステリアのイメージを踏襲したシンプルな造形。その中で目を引くのは、インパネの中央付近から助手席部まで水平に伸びるハニカムパターンのエアコンアウトレットだ。

インパネとの一体感を高めることで高級感を演出。操作性のよさも特徴的である。
 

シビック ▲上級グレードの「EX」に標準装備されるBOSEプレミアムサウンドシステム

パワーユニットは最高出力134kW(182ps)、最大トルク240N・m(24.5kg-m)を発揮する1.5L直噴VTECターボ。

このエンジンは、加速フィールとエンジンサウンドが一体となり、気分を高揚させる気持ち良さを追求したチューニングが施された。
 

シビック ▲ショートストロークタイプの6速MT。ダイレクト感のあるシフトフィールを楽しめる

シビックのグレードは下記の2種類となっており、いずれもMT/CVTを選択することができる。

・「LX」:エントリーグレード。プライムスムース×ファブリックのコンビシートを採用

・「EX」:上級グレード。シートに上質なプライムスムース×ウルトラスエードを採用。プラズマクラスター付きのフルオートエアコン、リアベンチレーション、ワイヤレス充電器などの快適装備が充実
 

ミッションごとの流通状況(22年5月時点)

シビック ▲新車価格が「LX」よりも約35万円高くなる「EX」

現行型シビックのトランスミッションは6速MTとCVTが用意されている。新車では35.1%の人が6速MTを選んでいるという。

中古車の流通状況では、新車より多い4割ほどが6速MTになる。

流通しているMT車をグレード別に見てみると、「EX」が14台で価格帯は総額348万~380万円。

まだ発売してから1年経過していないこともあり、ほとんどが登録済未使用車か未登録の新車になる。ボディカラーは、イメージカラーとなるプレミアムクリスタルレッド・メタリックの他、プラチナホワイト・パールの流通量が多い。

エントリーグレードとなる「LX」の6速MTは10台流通していて、価格帯は総額299.4万~344.9万円。高価格帯は無限のエアロパーツが付けられたものだった。
 

シビック ▲「LX」にはフォグライトやコーナリングライト、パワーシートなどが装備されない。先進安全装備であるHonda SENSINGは標準装備

一方のCVT車を見ると、「EX」は106台流通していて価格帯は総額289.5万~376.6万円。

MTに比べると流通量が多いこともあり、登録済未使用車の他、ディーラーの試乗車アップも見つかる。ただ、試乗車アップと言っても走行距離は多くても1万km程度だ。

「LX」のCVTは27台で、価格帯は総額264万~334.8万円。「EX」とほとんど総額が変わらないので、CVT車が欲しい人はまず「EX」に注目することをオススメしたい。
 

価格別の流通状況(22年5月時点)

シビック ▲「LX」はプライムスムース×ファブリックのコンビシートに

ここではシビックの流通状況を価格別に見てみよう。まずは最安値物件。そして、総額350万円未満と350万円以上のゾーンに分けて紹介する。なお、流通台数などには総額表示がない物件は含まない。

■シビック(現行型)の最安値
現行型シビックの中古車の最安値は総額264万円。この物件はホワイトパールの「LX」(CVT)で、走行距離は0.2万kmで修復歴ありの物件だ。
 

▼検索条件

ホンダ シビック(現行型) × 総額の昇順

■シビック(現行型)|総額350万円未満
総額350万円未満で買える中古車は111台流通。グレードは「LX」が34台、「EX」が67台となっている。

この予算だと登録済未使用車はほぼ手に入らず、ほとんどがディーラーの試乗車アップになる。MTは「LX」が多く流通している状況だ。
 

シビック ▲「EX」はプライムスムース×ウルトラスエードのコンビシートに

■シビック(現行型)|支払総額350万円以上
総額350万円以上の中古車は29台流通。グレードはほとんど「EX」になる。

総額350万円未満のものと同様に多くはディーラーの試乗車アップになり、MT車も13台流通していた。
 

22年5月時点|コンディション別の流通状況

シビック ▲ドライブモードはノーマル、スポーツ、ECONから走行モードを選べる。CVTモデルに標準装備

まだデビューから半年程度しかたっていないこともあり、最も走行距離が多いものは1.4万km。試乗車アップのものでもまだ数千kmしか走っていないものがほとんどで、今なら非常に条件がいい中古車が選びやすい。

また、走行距離による価格差もほとんどないので、色や装備、販売エリアなどの条件に合うものを選べばいいだろう。

■シビック(現行型)|登録済未使用車
ナンバー登録はしてあるものの未使用で、新車に近いコンディションを保持しているのが登録済未使用車だ。

シビックの登録済未使用車は12台が流通している。

グレードはほとんどが「EX」で、価格帯は総額290万~376.6万円。トランスミッションはCVTが10台、6速MTが2台という内訳だ。
 

▼検索条件

ホンダ シビック(現行型) × 全国

※記事内の情報は2022年5月18日時点のものです。
 

文/高橋満 写真/ホンダ

高橋満(たかはしみつる)

自動車ライター

高橋満(BRIDGE MAN)

求人誌編集部、カーセンサー編集部を経てエディター/ライターとして1999年に独立。独立後は自動車の他、音楽、アウトドアなどをテーマに執筆。得意としているのは人物インタビュー。著名人から一般の方まで、心の中に深く潜り込んでその人自身も気づいていなかった本音を引き出すことを心がけている。愛車はフィアット500C by DIESEL