直6エンジンを搭載した11代目ベースのクラウンワゴン

スポーツカーが国産メーカーから次々と消滅していますが、その後を追うように数が少なくなっているのがステーションワゴン。ホンダこそアコードとエアウェイブの2車種がありますが、トヨタは(商用車ベースのプロボックス/サクシードワゴンを除けば)カローラフィールダー、日産はウイングロード、マツダはアテンザ、スバルはレガシィと1メーカー1車種状態。三菱に至ってはゼロです。

特に中古車でも数が少なくなっているのが、ラグジュアリー系のワゴン。今回は直6エンジンを搭載していた最後のワゴン、トヨタクラウンエステートのラグジュアリーラインである、ロイヤルサルーンをピックアップ。アメリカ式の「ワゴン」ではなく、イギリス式の「エステート」の名称がつけられているのが象徴的です。
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デビューは1999年の12月。2.5Lの自然吸気エンジン(車両本体価格351万円)と、3Lの直噴自然吸気エンジン(同391万円)の2種類をラインナップしています。ミッションはAT、駆動方式はFRのみ。アスリートは2007年5月まで販売されましたが、ロイヤルサルーンは2001年8月のマイナーチェンジでラインナップから姿を消しています。

外観は基本的にセダンをベースとした正当派のルックス。リアドア以降が専用設計されており、ルーフレールが標準装備となっています。インテリアはセダンと同じですが、カラーの選択肢はアイボリーのみ。後部座席が6:4の分割可倒式なのはもちろん、電動リクライニングとなっているのがトピックです。

足回りはセダンと同じ仕様で、乗り心地やハンドリングも基本的に準じています。ラゲージの容量はVDA方式で511Lのビッグサイズ。もちろん後部座席を倒せばさらに広げることができますし、バックドアにはイージークローザーも装備。車両安定性制御システム(VSC)やカーテンエアバッグなど、安全性能も充実しています。
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原稿執筆時点でカーセンサーnetに掲載されているロイヤルサルーンの台数は15台。うち2.5Lモデルが12台で相場は29.8万~129.8万円。3Lモデルは4台で49万~89万円となっています。走行距離5万km以下の中古車は2台、一方で10km以上の中古車は6台と、少走行の中古車は少数。修復歴のある中古車も7台と多めで、状態の良い個体は早めに手に入れる必要がありそうです。

「大は小を兼ねる」の発想で、すっかりミニバンにそのポジションを取って代わられているステーションワゴン。しかし「クラウン」の看板が付けば、さすがに違った魅力が発見できるはず。興味をもった方は、下の検索窓に「クラウンエステート ロイヤル」と入力し、検索してみてください。


Text/渡瀬基樹