M・ベンツ SLクラス|伊達セレクション
写真上は80年代末まで販売された、R107こと3世代前のM・ベンツSLクラス。こういった風情あふれるモデルにひとり悠々と乗るも良し、写真下のアウディTTロードスターのようにシュッとしてる系の2シーターを粋に乗りこなすも良し。「おひとりさま」は自分に正直で自由な選択が可能なんです!
アウディ TTロードスター|伊達セレクション
●伊達軍曹公式サイト「伊達軍曹.com」
http://www.sgt-date.com

人間、2シーターが似合う時期がある

昔と違って今は家族や結婚のカタチも様々であり、25歳以上の若い女性に対して「25日を過ぎたクリスマスケーキ」などと言っても、意味すら通じないだろう。いちおう説明すると、その昔は24歳までが女性の結婚適齢期といわれていて(筆者が言ったわけじゃありませんよ)、それを過ぎると、まるで12月25日を過ぎたクリスマスケーキのように“売れ残る”……という意味だ。今にしてみれば完全にナンセンスだが、30年ぐらい前は大マジメにこんな話がされていたのだ。

ということで、本コラムをお読みいただいている主に30代~40代の方も、いわゆる「おひとりさま」な人はそこそこ多いかと思う。長年おひとりさまな人、諸事情あって最近おひとりさまになった人など、様々であろうが、そのことの是非や悲哀もしくは歓喜について、ここで述べるつもりはない。

ただ言いたいのは、「なるほど。では2シーターモデルに乗るべき時期かもしれませんね」ということだけだ。

その「自由」を行使&謳歌しないのはもったいない

オープンモデルやスタイリッシュなクーペなど、輸入車には「乗車定員がたったの2名」というモデルが結構多い。そしてそういった車はスタイリッシュなだけでなく、寸法の小ささや重量の軽さが運動性能に好影響を与えるため、カンタンに言うと運転自体がメチャメチャ楽しい場合が多い。

車愛好家たるもの、「スタイリッシュで運転が楽しい」とあらば、ぜひともそれを我が物としたいところだ。しかし多くの場合、なかなかそうもいかない。なぜならば、いざ2シーターを買おうにも「え……」という配偶者の絶句や、「え~!!!」という子供らの絶叫が、それを阻止するからだ。2シーター車のほかにもう1台、家族用のアレを用意すれば問題は解決するが、その2台体制の構築もファイナンシャル上の理由であきらめざるを得ない場合はあるだろう。

しかし「おひとりさま」であれば、それらの事情はいっさい関係ない。おひとりさまにとっては「2シーターに乗りたいと思ったときが、乗るとき」なのだ。非常にシンプルである。そして車愛好家たるもの、人生でせめて一度は2シーターオープンあるいは2シータークーペに、それもかなりステキなやつに、乗っておくべきだと筆者は確信している。

そういった「自由気まま」と裏腹にある寂寥感のようなものについて、おひとりさま軍団の一員である筆者は理解しているつもりだが、まぁそれについては先に申し上げたとおりここでは述べない。また家族モデルの多様化ということで、死語かもしれないがいわゆるDINKSの方も多いかと思う。当然そういった「おふたりさま」にも、2シーターモデルはお勧めである。

ということで、今回の伊達セレクションはずばりこちら。
人生一度は2シーター、どうでしょう!


文・伊達軍曹 text/Sergeant DATE