トヨタ スープラ ▲もし、ショー出品車から大きく変わらなければ次期スープラはこんなルックスで登場するだろう。車体後方にモーターが搭載され、内燃機関のないフロントノーズは低く抑えられるに違いない

ジャパンモビリティショーでお披露目されたスタディモデル

トヨタはジャパンモビリティショー2023に複数のBEV(電気自動車)コンセプトを出品した。中でもメインステージ上に展示されたFT-Seは将来のBEVラインナップを予感させるスタディモデルだった。

現実的すぎず、かといって完全な夢物語でもない実在しそうなモデルだった。もしや市販予定があるのか? と探ったところ、なんと次期スープラのデザイン案であることをキャッチした。

トヨタ スープラ▲2021年末のBEV説明会には数多くのモックアップが展示され、その中にはスポーツEVと称するスタディモデルの姿もあった
トヨタ スープラ▲2023年10月に開催されたジャパンモビリティショーでワールドプレミアされたFT-Se。上に掲載したスポーツEVを進化させたコンセプトカーであることは一目瞭然だ

一進一退を繰り返すトヨタのBEV計画

周知のとおり現行スープラはBMWとの共同開発によって17年ぶりにブランド復活を遂げた。自社に手持ちがない直6エンジンを起用することができ、86より上位にFRスポーツカーを再登場させることに成功した。

一方で、トヨタは次期モデルの位置づけや採用コンポーネントを検討してきたが投入時期も加味すると、エンジン車のままモデルチェンジをすることは難しいとの結論に行き着いた。

そこで6代目にあたる次期スープラのBEV化を決めた。ただ、トヨタのBEV開発は一進一退を繰り返していて思うように進んでいないように見える。

次期スープラは2026年頃にリリースされる計画で進んでいたが、現行モデルは2025年までに生産が終わって空白期間が生じる恐れもある。

しかし、トヨタとしては「BEV開発が遅れている」との印象を世間に広めたくないのだろう。それに「再びスープラの歴史を分断したくない」といった理由に基づいて開発のペースを上げているようだ。

現行モデルの生産終了時期を可能な限り後ろ倒しし、なんとかブランクなしにバトンタッチを実現したい考えのようだ。

※2023年12月25日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

文/マガジンX編集部
写真/マガジンX編集部、トヨタ