▲ローンとクレジットの違いをきちんと理解しておこう ▲ローンとクレジットの違いをきちんと理解しておこう

借り入れ先は十分に検討してから選ぼう

ローンの借り入れ先を検討するなら、なるべく早めの方がいい。例えば銀行で借りようと思っていたら、審査にまず時間がかかり、もし審査に通らなければ1からやり直しになるからだ。できれば車選びと並行して車を買うと決めた時点から検討したい。

ところで、ローンは借入金や支払い回数が多いほど、払うべき利息が増える。しかしその利息を決める金利は、借り入れ先によって随分違う。また「借りやすさ」も異なる。借りた後で支払いの重さにたえきれず、泣く泣く車を手放す人や、当てにしていた銀行の審査に通らず、契約が遅れたりする人もいる。そうならないためにも、借り入れ先の選定やいくら借りるかは慎重に検討したい。

また、成人年齢の引き下げに伴い、現在は法的に18歳から成年責任が発生する。必ず熟慮してから契約することを心懸けよう。

ローンとクレジットの違いとは?

購入資金を借りる際、何でも「ローン」と言ってしまいがちだが、正確には車の購入資金の調達法にはローンとクレジットの2種類がある。また販売店が用意してくれる支払い方法は、販売店ローンと呼ばれているが、中身はクレジットだ。

ローンは一般的には銀行が有名だが、他にもいろいろある。審査基準や条件は借り入れ先によって様々だが、総じてクレジットに比べて金利が安い場合が多い。一方のクレジットはローンよりも審査に要する時間が短く、かつ通りやすい。また車検証の名義はクレジット会社か販売店となるのが普通だ。
 

購入資金の主な借り入れ先

■販売店
正確には販売店が提携しているクレジット会社と契約する。車を買う先で一緒に手続きできるのでラクだ。銀行などに比べて審査が緩く必要書類も少ないため、誰もが手軽に借りられると言える。手早く済ませたい人にはオススメだ。金利の目安は銀行より高めで、販売店や残価設定などの支払い方法により差があるので支払総額で判断したい。

■各種銀行
都市銀行や信用金庫など各種銀行によるオートローンは、金利が低めなのが魅力だ。特に、給料が振り込み先である、公共料金の引き落としを行っている、住宅ローンを組んでいる、など条件次第で金利が低くなる。確かに審査基準は厳しいが、検討する価値は十分ある。一般的には都市銀行より信用金庫などの方が審査基準は緩い。金利の目安は2.5~5%程度だ(大手都市銀行の場合)。

■親
なんといっても金利が(たいていは)0%というのが最大の魅力。支払い回数や「借入限度額」も交渉次第だろう。日頃の態度などがある意味“審査”となるはず。全額借りられれば最高だが、頭金を増やすためにも一度“おねだり”してみてはどうだろう。頭金が増えればそれだけ借入金が少なくて済むのだから。

■保険会社
自動車の任意保険を扱っている保険会社には、オートローンを用意している会社もある。また、その他の生保・損保でも「契約者貸付」として借りられる場合がある。これは解約返戻金を担保にお金を借りるというもので、解約返戻金の7~9割程度となる。金利の目安は3%前後。各社で異なるが銀行同様に審査が厳しい場合もある。

■証券会社
最近は証券や株を購入する人も多いが、証券会社によっては所有している証券の時価60~90%の範囲で資金を貸してくれる(証券担保ローン)ところがある。金利や返済期間は各社まちまちで、時価が値下がりした場合、ただちに差額を補填しなければならないこともあるので注意。金利の目安は3.5~10%程度だ。

■クレジット会社
販売店が提携するクレジット会社とは別に、自身で申し込めるクレジット会社もある。オートローンを得意とする会社でインターネットから申し込めるなど、販売店の提携クレジット同様、手続きが簡単で審査も通りやすいのが特徴だ。金利は各社様々だが、販売店の提携するクレジットより高めの場合が多い。

■農協、労金、共済組合
組合員なら農協や労金に、あるいは公務員なら共済組合にぜひ一度あたってみたい。他の金融機関に比べて金利が低い場合が多いし、最長で10年まで借りられるケースもある。手続きの手間や審査も、銀行ほどではない。会員でない人にも貸してくれるが金利は高くなる。農協などは、これから加入することもできるが出資金(地域によって異なるが数千~数万円)などが必要だ。金利の目安は2%前後~4%前後。
 

text/カーセンサー編集部