スバル フォレスター

人気のSUVも予算80万円で狙える!

世界中でブームが巻き起こってるSUV。COVID-19が地球規模で蔓延したこともあり、リモートワークやひとりで楽しめるキャンプや車中泊をする人が増えたこともあり、より一層人気が高まっているように思える。

そんなSUVが欲しいと思っている人は多いはずだが、新車は乗り味も室内空間も申し分ないかわりに価格が高く納期にも結構時間がかかってしまう。

そこでオススメしたいのが中古のSUV。特に10年以上前のものは比較的低価格で狙えるが、走りも使い勝手も良いものが見つかる。しかも、各メーカーが安全対策や環境問題を重視していたこともあり、ただ安いだけじゃないのがいいところ。

今回は、その中から予算80万円以内でも十分楽しめそうなSUV5モデルを集めてみたのでご紹介しよう!
 

 

日産 エクストレイル(2代目)

中古車平均価格:73.2万円
総額80万円以下の台数:約350台

 

日産 エクストレイル▲日産 エクストレイル(2代目)

現在も現行型となる4代目が販売されている、人気ロングセラーモデルの日産 エクストレイル。

2007年から2013年の間に生産された2代目は、初代が好評だったことを受けてデザインやコンセプトはそのまま、性能をアップしフルモデルチェンジが行われた車だ。

エクステリアは初代と同様、四角くてタフな印象のデザインが受け継がれている。2010年7月のマイナーチェンジを境に前期と後期に分かれるが、フロントまわりのデザインが大きく変わっている。後期はメッキで施されたフロントグリルやフロントバンパー、ヘッドランプの形状が新形状となっている。

本格派SUVのため当然4WDが設定されているが、ALL MODE 4×4-iを採用し、操縦安定性、走破性はもちろん運転操作(ハンドル操作、アクセル操作)や車両挙動(アンダーステア、オーバーステア)を判断して、常にニュートラルステアとなるように前後トルク配分を制御。運転時のコーナリングを予測しカバーしてくれるので安心して運転することができる。

インテリアは、グレードによって撥水シートや丸ごと洗えるラゲージボードが装備されているので、アウトドアでも大活躍するだろう。もちろんフルフラットになるので長尺ものも余裕を持って積載することが可能である。

スバル BRZ▲機能性に優れたインパネまわり

執筆時の時点で、総額80万円以内、13年以内の車体で条件を絞ると2リッターエンジンモデルが中心となる。ちなみに当時は、2リッターと2.5リッターのガソリンエンジンモデルが用意され、発売の翌年には世界初のポスト新長期規制に適合したクリーンディーゼル車を発売している。

アウトドアで使用されていたのか、街乗りメインだったのかで状態がかなり異なるので、実際に実車を見に行きすみずみまでチェックしよう。
 

▼検索条件

日産 エクストレイル(2代目)×総額80万円以下×全国
 

スバル フォレスター(3代目)

中古車平均価格:63.9万円
総額80万円以下の台数:約60台

 

スバル フォレスター▲スバル フォレスター(3代目)

予算80万円で検討できる続いてのモデルは、3代目スバル フォレスターだ。2007年から2012年まで発売され、先代のワゴン様式からクロスオーバーSUVデザインへ進化したのが特徴。

コンセプト「Best Balance for Active Life」を掲げ刷新。使いやすさを追求したパッケージング、安心できる走り、環境に配慮するという3つのポイントをバランスよく押さえて開発が行われた。

エクステリアは今見ても都会的な洗礼された見た目で、オンオフどちらも背景に溶け込むデザインへ変更された。サイドアンダーミラーは全車標準装備となっている。

パワートレインはDOHC化された2リッター自然吸気と、ターボの水平対向エンジンの2種類を用意し、左右対称レイアウトをもつ独自のシンメトリカルAWDシステムを装備、安心できる走りを提供。燃費はエンジンタイプにもよるが10・15モードで約13km/Lといったところ。

インテリアは寸法やピラー配置、後席のフロア形状、着座位置などを見直しを図った。シートはクッション性やホールド性を高めている。リアシートは6:4分割可倒式である。また、ボディ剛性や機密性も高めたことにより静粛性に優れた車となった。

スバル フォレスター▲目線が高いため視界が広く運転しやすい

総額80万円以内の物件は60台ほど流通しているが、走行距離5万km前後とまだまだコンディションが期待できそうな物件も結構見つかる。

グレードはベーシックモデルの2.0X(NA)、スタンダードモデルの2.0XS(NA)、ツーリングモデルの2.0XT(ターボ)と3タイプ用意されているが、オススメはパワフルな2.0XT。

予算80万円以内だと選択肢は少ないものの、スポーツカー顔負けの走りを楽しむことができるため、こだわる価値はあるはずだ。
 

▼検索条件

スバル フォレスター(3代目)×総額80万円以下×全国
 

日産 ジューク(初代)

中古車平均価格:73.3万円
総額80万円以下の台数:約240台

 

日産 ジューク▲日産 ジューク(初代)

グローバル市場をターゲットに2010年から2019年まで国内で販売されたジュークは、デザインがとにかく個性的!

発売された当時は直4の1.5リッターガソリンエンジンが用意され、半年後には直4の1.6リッター直噴ターボを搭載したグレードが追加された。

インテリアは、ステアリングは本革巻きであったり、シートはハニカムパターンのデザインでスエード調に仕上げられていて、メーターまわりやセンターコンソールなどがシルバーで加飾されているなど、カジュアルなエクステリアデザインに対して上質な空間を提供する。

荷室の容量もきちんと確保していて、リアシートは6:4分割可倒式でフラットにすることができるので荷物の量や大きさに合わせてアレンジできるのも特徴。

カーセンサーを見ているとグレード名と一緒に「パーソナライゼーション」という単語もときどき見かけるが、ボディカラー、エクステリアパーツ、インテリアパーツをオーダーメイド感覚で自分の好きなカラーを組み合わせられるものだった。センターコンソールがホワイトであったりレッドに染まっていたりするので、ひと際個性を出したい方にはピッタリである。
 

スバル BRZ▲写真はパーソナライゼーション仕様。内外装のカラーコーディネートを90通りから選べるスペシャルパッケージ

グレードは15RX、15RX Vセレクション、15RX V アーバンセレクション、16GT/16GT FOUR(4WD)の4タイプを揃える。中古で80万円クラスを見てみると、多く出回っているのは15RXや15RX Vセレクションといったところ。また、2017年と比較的高年式の物件も狙えそうだ。

ジュークを検討するなら、ぜひ新し目の物件を積極的に狙ってほしい。なぜなら2013年のマイナーチェンジで1.5リッターガソリンエンジンモデルがアイドリングストップの搭載によって燃費がアップしていたり、2014年のマイナーチェンジで1.6リッター直噴ターボモデルの改良や発進加速性を高めてトランスミッションを変更していたりと、走りの良さがアップしているからだ。

予算と相談しつつ、ぜひ検討してみてほしい。

▼検索条件

日産 ジューク(初代)×総額80万円以下×全国
 

BMW X1(初代)

中古車平均価格:72.8万円
総額80万円以下の台数:約30台

 

BMW X1▲BMW X1(初代)

手頃な価格でで輸入車も検討できてしまうのが初代のBMW X1。同社のSUV(同社ではSAVと呼ぶ)モデル、Xモデルの4番目のとして発表され、2010年から2015年まで販売されていた。

この車は、輸入車にも関わらず日本の一般的な機械式立体駐車場に収まるサイズ(全幅1800mm・全高1545mm)を実現。また、当時の1シリーズをベースとしているためFR駆動だ、4WDもFRベースなのが特徴である。

パワートレインは、どちらも6ATを組み合わせる直6の3リッターガソリンエンジン(25i)、直4の2リッターガソリンエンジン(18i)が国内導入された。のちに直4の2リッターターボエンジンに8速ATを組み合わせた20iと28iが追加された。

エクステリアデザインは、今のBMWから発売されているものに比べるとシンプルでシルバーの加飾が少ない。

インテリアはBMWらしく華美さはないが質感が高く、インパネまわりはメーターやディスプレイは視認性に優れ、操作性も良く仕上がっている。

スバル BRZ▲写真は本国仕様で左ハンドル。日本仕様はすべて右ハンドル

実際に80万円ほどで絞って見てみると、ベーシックなモデルである18i系がほとんどを占める。ただし、4WDモデルのxDriveも見つかるため、予算やニーズに合わせて検討したい。

また、登場から1年後に「Mスポーツパッケージ」という走りを楽しめるモデルも追加されているが、そもそも中古車ではちらほら見かける程度で、予算内で見つけるのは難しい。もし見つけたら早めにアクションする必要がありそうだ。
 

▼検索条件

BMW X1(初代)×総額80万円以下×全国
 

スズキ ハスラー(初代)

中古車平均価格:87.8万円
総額80万円以下の台数:約180台

 

スズキ ハスラー▲スズキ ハスラー(初代)

軽自動車にもSUVがあるのをお忘れではないだろうか?

SUVと軽トールワゴンを掛け合わせた新ジャンルの軽自動車を2014年に登場させ、当時高い評価を得て大ヒットした初代スズキ ハスラー。

開発コンセプトはアクティブなライフスタイルに似合う軽クロスオーバー。普段の街乗りからアウトドアシーンまで大活躍する仕上がりとなっている。

モデルはノンターボ車とターボ車のふたつが設定され、ノンターボ車には5速MTも用意された。2WDと4WDどちらもあるので様々な路面状況や用途に対応できるだろう。

特に4WD車には、グリップコントロールとヒルディセントコントロールを軽自動車で初めて採用し、本格的なアウトドアニーズに応えた。雪が降る地域にもぜひ推したい1台である。

スズキの次世代環境技術であるスズキグリーン テクノロジーを採用したことにより、JC08モード29.2km/Lという燃費性能も嬉しい。

インテリアは、Gグレード以上にはインパネまわりがボディカラーと同色でデザインされている。シルバーの加飾も施されていて軽だからとチープに見えず高級感を感じさせる。また、リアシートは左右独立して前後スライドさせることが可能だ。座席のまわりにはインパネトレーや助手席の下にシートアンダーボックスなど至るところに用意されているので、収納力も申し分ない。

スズキ ハスラー▲ボディカラーと統一し、明るい印象に仕上げたインテリア

グレードはエントリーモデルのA、同じくエントリーモデルのG、トップグレードのX、のちにXグレードに変わって特別仕様車の仕様を変更して仲間入り入りしたJがある。

Aグレードはアイドリングストップを採用していなかったり先進安全技術を搭載しておらず、基本的な装備しかなされていないので、安全装備や快適装備が強化され、インテリアの装備も充実しているトップグレードのXかJをオススメしたい。

また、4WDモデルもこの価格帯で十分に見つかるため、必要に応じて探してみてほしい。

▼検索条件

スズキ ハスラー(初代)×総額80万円以下×全国
文/瀬イオナ 写真/尾形和美、篠原晃一

※記事内の情報は2024年12月19日時点のものです

瀬イオナ

自動車ジャーナリスト

瀬イオナ

車メディアの雑誌編集部員を経て、2024年にフリーランスとして独立。「走って書ける」自動車ジャーナリストを目指して修行しながら、若手ジャーナリストとして活動中している。車業界に入ったきっかけは、某動画で中谷明彦師匠を見つけたこと。現在に至るまで「ドライビング」はもちろん「ジャーナリスト」の心得など業界におけるすべてを教わりながら日々鍛錬中である。趣味はドライブ、レーシングカート、スキー、サウナ。