▲電気商用車であるe-NV200をベースにバーベキューを楽しむための架装が施された究極のスマートバーベキューカー。架装は日産グループで特装車の製作などを行うオーテックによるものです ▲電気商用車であるe-NV200をベースにバーベキューを楽しむための架装が施された究極のスマートバーベキューカー。架装は日産グループで特装車の製作などを行うオーテックによるものです

クラウドファンディングは夢の車が生まれるきっかけになるかも!

突然ですが、皆さんはクラウドファンディングを利用したことはありますか? 出資者を募ったことはないけれど、出資したことならあるという人は多いかもしれないですね。

「それって何?」という人のために説明すると、クラウドファンディングとはインターネット上で不特定多数の人から資金提供を募ること。個人や団体が叶えたい夢、作りたいもの、実現したいプロジェクトなど必要資金を公開。それを見て「応援したい!」と思った人が投資します。

日本でクラウドファンディングが有名になったのは、東日本大震災後の被災地復興目的で多くのNPOや企業がクラウドファンディングを利用したことがきっかけでしょう。現在では「CAMPFIRE」「RADYFOR」「GREENFUNDING」など多くの専門サイトがあり、一般の方だけでなく著名人も積極的に支援を募っています。

そんなクラウドファンディング。日産が出資募集を行っていたのをご存じですか? 国内の自動車業界初となるこのプロジェクトは、世界初の商用電気自動車e-NV200を使った「究極のスマートバーベキューカー」に、バーベキューを楽しくする夢の機能を搭載しようというもの。e-NV200は今年2月に幕張メッセで行われた「ジャパンキャンピングカーショー」でお披露目された比較的最近の車です。

いろいろなアイデアが集まり盛り上がっているクラウドファンディングに自動車メーカーも名乗りを上げたのは画期的なことでしょう。自動車の製造は多くの「ヒト・モノ・カネ」が必要です。実際に車両を作るとなると、なるべく多くの人に受け入れられると同時にコストも抑えなくてはなりません。

しかしクラウドファンディングが浸透すれば、いつかカスタマーの「世の中にない車に乗りたい!」という声と、自動車メーカーの「ピンポイントの嗜好をもった人のための車を作りたい」という夢がマッチングする日が来るかもしれません。もしかしたらこのプロジェクトは、未来の自動車のあり方を占う企画になるかもしれないと感じました。

そんなわけで、このプロジェクトに筆者も投資しました。上にあるような未来が実現できるきっかけになればという思いと同時に、「炭火以外でもバーベキューは楽しめる!」「ごみゼロ・手間ゼロのスマートBBQ」というコンセプトに共感したこと、仲間と思いきり楽しむバーベキューをもっと盛り上げる夢の機能を見てみたいというのが投資理由です。

筆者が投資した金額は3万円。ほとんどのクラウドファンディングでは投資した金額に応じて様々なリターンがあります。このプロジェクトでは、3万円以上の出資者には目標達成した際の“車体シークレットお披露目会参加券”というリターンがついていたのです。

「車体お披露目ということは、実際にこの車でBBQやるでしょ!」
「日産と日本バーベキュー協会が行うパーティーだから、凄いに決まっているよね!!」

こんなワクワクする企画なら、3万円という“大金”を投資するのに迷いはありません。ここから先は写真にて当日の模様をお伝えします!

▲こちらが今回製作された車両。最大1500Wの電力供給が可能なe-NV200は、様々なビジネスシーンで便利に使えます。究極のスマートバーベキューカーは商用車ならではの広さと蓄電池としての能力を遊びのフィールドに持ち込んだカタチといえますね ▲こちらが今回製作された車両。最大1500Wの電力供給が可能なe-NV200は、様々なビジネスシーンで便利に使えます。究極のスマートバーベキューカーは商用車ならではの広さと蓄電池としての能力を遊びのフィールドに持ち込んだカタチといえますね
▲バーベキュー開始の前に、究極のスマートバーベキューカーを監修した、日本バーベキュー協会会長の下城民夫さん(写真中央)にごあいさつ。「日本だとBBQ=炭火に鉄板で焼肉という人が多いですが、いろいろなエネルギーを併用すれば楽しみはもっと広がりますよ」。海外では電気を使うのも普通なのだとか ▲バーベキュー開始の前に、究極のスマートバーベキューカーを監修した、日本バーベキュー協会会長の下城民夫さん(写真中央)にごあいさつ。「日本だとBBQ=炭火に鉄板で焼肉という人が多いですが、いろいろなエネルギーを併用すれば楽しみはもっと広がりますよ」。海外では電気を使うのも普通なのだとか
▲このクラウドファンディングは日産のソーシャルプロジェクト「にっちゃん」からスタート。にっちゃん担当者が究極のスマートバーベキューカーに搭載された装備を支援者に説明します ▲このクラウドファンディングは日産のソーシャルプロジェクト「にっちゃん」からスタート。にっちゃん担当者が究極のスマートバーベキューカーに搭載された装備を支援者に説明します
▲パーティースタート! 直前まで天気が悪かったため足もとがぬかるんでいましたが、そんなこと気にせず元気にパーティーを楽しみます。これもスマートバーベキュー! ▲パーティースタート! 直前まで天気が悪かったため足もとがぬかるんでいましたが、そんなこと気にせず元気にパーティーを楽しみます。これもスマートバーベキュー!
▲究極のスマートバーベキューカーの電気グリルで巨大な肉のブロックを焼きます。下城さんがこの車でバーベキューした感覚だと、帰りの充電スポットまで走れる余力を残した状態でも、グリルは連続3時間ほど使えるそう。下条さん曰く「ただずっと電気をつけっぱなしということはないから、もっと長い時間バーベキューを楽しめますよ」 ▲究極のスマートバーベキューカーの電気グリルで巨大な肉のブロックを焼きます。下城さんがこの車でバーベキューした感覚だと、帰りの充電スポットまで走れる余力を残した状態でも、グリルは連続3時間ほど使えるそう。下条さん曰く「ただずっと電気をつけっぱなしということはないから、もっと長い時間バーベキューを楽しめますよ」
▲巨大な肉の塊やパイナップルを大きな串に刺して焼くブラジル料理「シュラスコ」も楽しめます! 鉄板でバラ肉や焼きそばを焼くのもおいしいですが、こういうお洒落な雰囲気を演出できたら楽しいですよね ▲巨大な肉の塊やパイナップルを大きな串に刺して焼くブラジル料理「シュラスコ」も楽しめます! 鉄板でバラ肉や焼きそばを焼くのもおいしいですが、こういうお洒落な雰囲気を演出できたら楽しいですよね
▲缶ビールを覆うように鶏を突き刺して丸焼きにする“ビア缶チキン”。ビールの香りが漂う、パリパリの皮とジューシーさが特徴のアメリカンバーベキューの定番だとか。これ、マジでうまいです!!! ▲缶ビールを覆うように鶏を突き刺して丸焼きにする“ビア缶チキン”。ビールの香りが漂う、パリパリの皮とジューシーさが特徴のアメリカンバーベキューの定番だとか。これ、マジでうまいです!!!
▲色鮮やかなサーモンの燻製。迫力ある料理を次から次へと仕上げる日本バーベキュー協会スタッフの職人技に支援者は驚くばかりです ▲色鮮やかなサーモンの燻製。迫力ある料理を次から次へと仕上げる日本バーベキュー協会スタッフの職人技に支援者は驚くばかりです
▲支援してくれた人たちに日本バーベキュー協会からスペシャルプレゼント! 料亭から直送してもらったという四万十川の天然ウナギと天然鮎を大胆に焼いていきます。会場からは大きな歓声が! ▲支援してくれた人たちに日本バーベキュー協会からスペシャルプレゼント! 料亭から直送してもらったという四万十川の天然ウナギと天然鮎を大胆に焼いていきます。会場からは大きな歓声が!
▲参加者にもお話を聞いてみました。写真中央の男の子は小学校で作っている「自分新聞 7月号」の記事で究極のバーベキューカーを取り上げるそう。日産のスタッフに電気自動車の仕組みやこの車を作った動機を取材していました。この車で家族と北海道に行ってバーベキューを楽しみたいそうです ▲参加者にもお話を聞いてみました。写真中央の男の子は小学校で作っている「自分新聞 7月号」の記事で究極のバーベキューカーを取り上げるそう。日産のスタッフに電気自動車の仕組みやこの車を作った動機を取材していました。この車で家族と北海道に行ってバーベキューを楽しみたいそうです
▲こちらのご主人は大のアウトドア好き。奥様がクラウドファンディングをチェックしていたらこの企画を見つけ、「おもしろいから投資しよう!」という話になったそうです。「気軽にバーベキューが楽しめる車、いいじゃないですか!」とご主人 ▲こちらのご主人は大のアウトドア好き。奥様がクラウドファンディングをチェックしていたらこの企画を見つけ、「おもしろいから投資しよう!」という話になったそうです。「気軽にバーベキューが楽しめる車、いいじゃないですか!」とご主人
▲こちらの男性は仕事でアメリカ赴任の経験があり、アメリカでは毎週バーベキューパーティーに参加していたそう。「日本でも気軽にバーベキューができるようになればいいと思うし、こういう機会をきっかけにパーティーを盛り上げるアイデアが生まれたらおもしろいですよね」 ▲こちらの男性は仕事でアメリカ赴任の経験があり、アメリカでは毎週バーベキューパーティーに参加していたそう。「日本でも気軽にバーベキューができるようになればいいと思うし、こういう機会をきっかけにパーティーを盛り上げるアイデアが生まれたらおもしろいですよね」
▲パーティー終了後に残り電気量を確認したところ……。到着したときは8割ほどの残量だったというので2~3目盛りしか減っていませんでした。これなら帰りの充電スポットまで余裕でたどり着けます ▲パーティー終了後に残り電気量を確認したところ……。到着したときは8割ほどの残量だったというので2~3目盛りしか減っていませんでした。これなら帰りの充電スポットまで余裕でたどり着けます
▲さて、車両を見て行きましょう。まずはこの色、どこかで見たことあると思ったら……。実は、GT-Rと同じ塗装を施しているとのこと! ▲さて、車両を見て行きましょう。まずはこの色、どこかで見たことあると思ったら……。実は、GT-Rと同じ塗装を施しているとのこと!
▲スルスルと格納されていくキッチン部分。ベースが商用バンならではの広大な荷室スペースを活かし、ボディ外に何かがはみ出すことなくすべて収納できます ▲スルスルと格納されていくキッチン部分。ベースが商用バンならではの広大な荷室スペースを活かし、ボディ外に何かがはみ出すことなくすべて収納できます
▲こちらがキッチンが格納された状態。このまま自走で帰ります。キッチン裏にはゴミなどを収納できるスペースや生ごみ処理機もついています ▲こちらがキッチンが格納された状態。このまま自走で帰ります。キッチン裏には道具などを収納できるスペースや生ゴミ処理機もついています
▲パーティーの日はあいにくの空模様だったので使いませんでしたが、究極のスマートバーベキューカーはソーラーパネルも装備しています。下城さんの「いろいろなエネルギーを使って楽しむ」という発想から搭載されました ▲パーティーの日はあいにくの空模様だったので使いませんでしたが、究極のスマートバーベキューカーはソーラーパネルも装備しています。下城さんの「いろいろなエネルギーを使って楽しむ」という発想から搭載されました
▲クラウドファンディングでは集まった支援金額により様々な“夢の機能”が実装されることになっていました。今回は35人の支援者から110万5000円が集まり、参加者の自然な笑顔を空中から撮影できる「Flying Selphie Camera」が実装されました ▲クラウドファンディングでは集まった支援金額により様々な“夢の機能”が実装されることになっていました。今回は35人の支援者から110万5000円が集まり、参加者の自然な笑顔を空中から撮影できる「Flying Selphie Camera」が実装されました