▲次期アクセラのエクステリアは、引き算のデザインによってプレスラインの類が省かれ、面の抑揚で表情が作り出されるだろう。前進感を表現する長いノーズ、短いリアオーバーハングがもたらす軽快感も要チェック▲次期アクセラのエクステリアは、引き算のデザインによってプレスラインの類が省かれ、面の抑揚で表情が作り出されるだろう。前進感を表現する長いノーズ、短いリアオーバーハングがもたらす軽快感も要チェック

アテンザを追い越して先にモデルチェンジ

東京モーターショー2017で、マツダはコンパクトハッチバックの「魁(KAI)コンセプト」を発表した。これは、マツダの次世代商品群の先駆けとなるモデルと銘打ったもの。このモデルは、次期アクセラの予告編とみて間違いない。

最初のスカイアクティブテクノロジーが、全面的に搭載された初代CX-5(2012年デビュー)に続いて登場したのが、現行アテンザだった。ご存じのとおり、CX-5は、2017年前半にモデルチェンジを果たしており、次に世代交代を迎えるのはアテンザだと思っていたのだが。

ただ、振り返ってみれば現行アテンザは、2012年11月に登場した後、マイナーチェンジや、Gベクタリングコントロールの追加など、何度も一部改良を受けてきた。とくに2014年12月の手直しでは、フロントマスクをはじめ、内外装が大幅に刷新されている。

これに対してアクセラは、2013年11月の発売後、一度も大きなマイナーチェンジを受けないまま4年が経過。タイミング的にも2019年のモデルチェンジが予想され、結果的にアテンザより先に世代交代を果たすと見られる。

マツダの新世代技術が満載

マツダは2017年夏、技術の長期ビジョンを報道陣に説明した。その目玉がスカイアクティブXと呼ばれる次世代エンジンだ。

通常のスパークプラグによる火花点火と、ディーゼルエンジンのような圧縮着火を使い分けて、現行のスカイアクティブGより燃費を最大3割(エンジン単体ベース)改善し、スロットルレスポンスやトルクも大幅に向上させるという。2019年から導入する方針も併せて公表された。

この他にも、次世代の車両構造や先進安全技術である、iアクティブセンスの標準化、運転支援技術のマツダCoパイロットコンセプトを2025年までに装備することも明らかにされている。

マツダは2017年10月、メディアを山口県の美祢テストコースに呼び、次世代技術搭載車の試乗会を開いた。そのときの試乗車はアクセラがベースだった。

現行アクセラにスカイアクティブXを載せたものではなく、同社がスカイアクティブビークルアーキテクチャーと呼ぶ、次世代の車両構造も用いられていたという。つまり、マツダは次期アクセラに、現行ボディを合体させた開発車両をメディアに体験させたわけだ。

次期アクセラは、2018年度の第4四半期、つまり2019年1月から3月に発売される公算が大きい。

次世代商品群の第1弾は、マツダが独自の個性を持つ、中堅メーカーとしての地位をさらに盤石なものにできるかどうかの試金石にもなる。

▲ドライビングポジションにこだわり、疲れにくい車づくりを行ってきたマツダ。次世代シャシーで多方向環状構造を用いて、軽量化と高剛性化を両立させる。乗り心地やノイズが改善されて、快適性が高まるのもポイント ▲ドライビングポジションにこだわり、疲れにくい車づくりを行ってきたマツダ。次世代シャシーで多方向環状構造を用いて、軽量化と高剛性化を両立させる。乗り心地やノイズが改善されて、快適性が高まるのもポイント
▲ガソリンとディーゼル、両エンジンの良さを兼ね備えるユニットとして、マツダが世に問うスカイアクティブX。広い領域で一定燃費が保たれるため、ギア比を変えて走りが楽しめる味付けに仕立てることも可能 ▲ガソリンとディーゼル、両エンジンの良さを兼ね備えるユニットとして、マツダが世に問うスカイアクティブX。広い領域で一定燃費が保たれるため、ギア比を変えて走りが楽しめる味付けに仕立てることも可能

※2017年12月30日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【SPECIFICATIONS】
■予想発表時期:2019年1月
■全長×全幅×全高:4450×1795×1465(mm)
■搭載エンジン:2L 直4 他

text/マガジンX編集部
photo/マガジンX編集部、マツダ