DS4▲DSオートモビル4番目のモデルとしてプレミアムCセグメントに投入されたDS4。ボディサイズは4415mm×1830mm×1495mmで、ホイールベースは2680mm

アバンギャルドな雰囲気が漂うCセグメントハッチバック

ステランティス・ジャパンは4月28日にDS4を発表し、全国のDSオートモビル正規ディーラーで発売した。

設定グレードと税込み価格は下記のとおり。

・TROCADERO PureTech(1.2Lガソリン) 398万円
・RIVOLI PureTech(1.2Lガソリン) 449万円
・RIVOLI BlueHDi(1.5Lディーゼル) 469万円
・RIVOLI E-TENSE(1.6L PHEV) 572万円

DS4はDS7クロスバック、DS3クロスバック、DS9に続くDSオートモビル4番目のモデルで、プレミアムCセグメントに投入される。このDS4の登場によってDSオートモビルのラインナップは完成する。

フロントには、新しいライトシグネチャーが導入され、薄型のDSマトリクスLEDビジョンを採用。グロスブラックのフロントグリルは、ダイヤモンドをモチーフにした大小2つのパーツで構成され、幾何学模様のデザインに仕上がっている。LED採用のデイライトにも独自のシグネチャーデザインが起用されている。
 

DS4▲LED採用のデイライトが個性を発揮するフロントビュー。スリムなヘッドランプにはマトリクスLEDビジョンが組み込まれていて夜間に優れた視認性をもたらす

格納式ドアハンドル採用のサイドビューは、傾斜したルーフによって流麗さとシャープさを両立。

リアには、レーザーエンボス加工による立体的な視覚効果が特徴的なコンビランプが採用されている。左右に80個ずつLEDが用いられていてエレガントに発光する。

インパネは、継ぎ目のないシームレスな造形で、従来の大きな空調ダクトの代わりに新しいベンチレーション機構であるDSエアを採用。また、内外センサーが一酸化炭素や二酸化窒素、PM2.5などを検知すると自動的に室内の空気を浄化するシステムをDS初採用。

主力モデルのRIVOLIには、ブラックレザーのシートが起用され、インパネやアームレストは触り心地のいいテップレザー仕上げだ。一方、ベースモデルであるTROCADEROのシートにはファブリックとテップレザーのコンビ表皮が用いられている。

直感的に操作できる10インチのタッチスクリーンに組み込まれるナビは、コネクティッド機能を有する。また、音声操作が可能で、ステアリングホイールの専用スイッチを押すか、「OK、アイリス」と呼びかければ目的地の設定や空調の温度設定、天気予報の表示などが行える。

ドライバーの約4m前方に情報が投影されるヘッドラップ・ディスプレイもDS初の装備で、ナビや車速だけでなく、電話の着信やラジオ局のリストも表示される。

センターコンソールには、5インチのDSスマートタッチが設置されており、タッチスクリーンに手を伸ばすことなく、あらゆる操作が手元で行える。軽くタップすると、あらかじめ設定しておいた6つのショートカットキーがタッチスクリーンに表示される。その状態でスマートタッチを指先で上下左右になぞれば、タッチスクリーン上のショートカットが遠隔操作できる。また、ピンチイン/ピンチアウトで地図の縮尺を変えられる。
 

DS4▲10インチのタッチスクリーンに表示される内容は、手元の5インチDSスマートタッチで遠隔操作できる。ピンチイン/ピンチアウトで地図画面の縮尺を変えることも可能だ

Cセグメント・ハッチバックに求められる実用性にも配慮し、ラゲージ容量は430L(PHEVは390L)を確保。リアシートを前倒しすれば1240L(PHEVは1190L)に拡大できる。

ドライバーをサポートするADASは、8個の超音波ソナー、フロントミリ波レーダー、2個のコーナーミリ波レーダー、フロントウインドウ上端のカメラ、4個の180度カメラ、ナイトビジョン用の赤外線カメラで構成されている。

360度ビジョンは、前後左右4つのカメラが捉えた映像で自車の周囲を俯瞰状態で見下ろすことができる。また、フロント、リア、前方左右、後方左右など、6つの映像を任意に選ぶことも可能だ。

ブラインドスポット警告は、検知範囲を従来の約10mから約75mに拡大。高速道路で後方から迫ってくる後続車の存在を捉えることも可能になった。

リアクロストラフィック警告はシフトレバーをRレンジに入れている際、左右から接近してくる車や二輪車、歩行者を検知して知らせてくれる。

歩行者と衝突した際に、フードが持ち上がって衝撃を低減するアクティブ・ボンネットも採用されている。

プラットフォームはEMP2の進化版で、DS4の開発に合わせて剛性アップと軽量化が図られた。通常のスポット溶接に加えて構造用接着剤も多用されており、その量はDS7クロスバックの約1.5倍で33.7mに及ぶ。サスペンションは前輪がストラット式、後輪がトーションビーム式。

パワートレインは、1.2L直3ガソリン(130ps/230N・m。WLTCモード燃費17.7km/L)、1.5L直4クリーンディーゼル(130ps/300N・m。WLTCモード燃費21.2km/L)、1.6L直4プラグインHEV(180psのエンジンと110psの前輪モーターで構成。システム出力225ps/360N・m)から選べる。組み合わされるトランスミッションは全車8速ATだ。プラグインHEVのEV航続距離は56km(WLTCモード測定値)。

プラグインHEVのドライブモードは、EV走行を楽しめる「エレクトリック」、エンジンとモーターが効率よく活用される「ハイブリッド」、DSアクティブスキャン・サスペンションが作動する「コンフォート」、力強い走りがもたらされる「スポーツ」の4つに切り替えられる。DSアクティブスキャン・サスペンションとは、カメラが前方の路面を高速スキャンして四輪のショックアブソーバーの減衰力を常に最適化し、快適な乗り心地と優れた走行安定性を保つ機構だ。
 

DS4▲DSアクティブスキャン・サスペンションは前方の路面状況をカメラで読み取り、瞬時にショックアブソーバーを制御することで快適な乗り心地をもたらす

国内導入を記念して限定50台が販売されるLA PREMIERE(ラ・プルミエール)には、クリオロブラウン・ナッパレザーシート、電動ガラスサンルーフ、DSナイトビジョン、グロスブラックの外装パーツ(サイドウインドウモールやリアガーニッシュなど)、ボディ同色ドアハンドル、20インチタイヤ&ホイール(E-TENSEのみ)、専用バッジが特別装備される。税込み価格は下記のとおり。

・LA PREMIERE PureTech(1.2Lガソリン) 514万円
・LA PREMIERE BlueHDi(1.5Lディーゼル) 534万円
・LA PREMIERE E-TENSE(1.6L PHEV) 642万円
 

文/マガジンX編集部、写真/DSオートモビル