日産 デイズルークス【ニューモデル試乗】(松本英雄)
2014/05/08
手前がルークス ハイウェイスター、奥が標準のルークス。グリルやバンパーの形状でキャラクターの違いを演出している
タイヤとサスペンションのマッチングが良好
乗り心地を重視した柔らかい味付け
デイズ/ekワゴンの基本構造を利用したスーパーハイトワゴンがデイズルークス/eKスペース(以下、ルークス/スペース)。両車は基本的なメカニズムは一緒だが、内外装の組み合わせや装備などで、各々独自性をもたせている。
まず驚くのはスーパーハイトワゴンの目玉と言える1400mmの室内高。圧迫感がなくリラックスできる。天井に取り付けた送風ファンで空気を効率よく循環させることで、前後席の温度を均等に保つなど、快適性に配慮されている点は好印象だ。
エンジンはNAとターボの2タイプ。デイズ/ekワゴンで気になったNAのエンジンノイズだが、ルークス/スペースではかなり改良されていた。14インチタイヤを履くNA仕様は乗り心地を重視したセッティングでサスペンションはよく動く。だがタイヤの衝撃吸収性と相まってダンピングが過剰になり、ボディにバイブレーションが生じる面は否めない。
一方ターボはリッターカー並のトルクがあり扱いやすく、ひとクラス上の乗り味だ。ターボ仕様が履く15インチタイヤはサスペンションセッティングとマッチしており、ボディのバイブレーションが緩和されている。このクラスにしてはすこぶる乗り心地が良い。
あえてロールさせるセッティングが高速道路での安定感を生む
軽自動車のようにトレッド(左右輪の間隔)に制約がある場合、安定感を演出するためにロールさせない硬めのセッティングになりやすい。だがスーパーハイトワゴンは横風を受けた時にロールさせて横風の力を分散し安定性を得るのが定石。
ルークス/スペースが乗り心地を重視し、あえてロールさせるセッティングとした意図は評価できる。確かに高速道路で大型トラックに抜かれても安定感は十分だった。
だが40km/L以下ではステアリングの操作が軽すぎる感がある。この軽さゆえ不安定な印象を得る場面もあるだろう。
SPECIFICATIONS
グレード | S | ハイウェイスターX Gパッケージ | ハイウェイスター ターボ |
駆動方式 | FF | 4WD | |
トランスミッション | CVT | ||
全長×全幅×全高(mm) | 3395×1475×1775 | ||
ホイールベース(mm) | 2430 | ||
車両重量(kg) | 920 | 950 | 1000 |
乗車定員(人) | 4 | ||
エンジン種類 | 直3DOHC | 直3DOHC+ターボ | |
総排気量(cc) | 659 | ||
最高出力[kW(ps)rpm] | 36(49)/6500 | 47(64)/6000 | |
最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] | 56(6.0)/5000 | 98(10.0)/3000 | |
JC08モード燃費(km/L) | 26.0 | 20.8 | |
ガソリン種類/容量(L) | レギュラー/30 | ||
車両本体価格(万円) | 124.005 | 159.495 | 185.22 |
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