▲コンパクトなサイズだから運転もしやすいし、燃費も良いし維持費も安い軽自動車。特に最近の軽自動車は1Lクラスの車と乗り比べても、乗り心地は遜色ない ▲コンパクトなサイズだから運転もしやすいし、燃費も良いし維持費も安い軽自動車。特に最近の軽自動車は1Lクラスの車と乗り比べても、乗り心地は遜色ない

人気が高い軽自動車は手放すときの下取り額も有利

社会人になって初めての車に、軽自動車を選択肢に加えている人も多いと思う。何しろ燃費はいいし、維持費が安い。それにコンパクトなサイズだから運転もしやすい。

一方で価格はというと、意外と高いなと思う人もいるのではないだろうか。「軽自動車といえば安いハズなのに……」。実はこれ、新車と中古車の値付け方法が異なるからなのだ。

メーカーが「これくらいで売りたい!」と価格を決める新車に対して、中古車の価格はひと言でいうと「人気の高さ」によって決まる。理屈としてはフリマアプリと同じ。

もちろんフリマアプリとは違い、中古車を販売するお店は古物商という、ちゃんとした資格をもっているし、売り物として販売する以上、きちんと整備したり、登録などあなたが乗るための準備もやってくれる。

「人気の高さ」によって価格が決まるということは、みんなが欲しがる車ほど価格が高くなるということ。で、軽自動車は全体的に人気が高いので、新車時価格の割に中古車の価格も高いというわけ。

でも別の見方をすれば、あなたが買おうとしている軽自動車が人気の高いモデルであれば、数年後に手放すことになったときでも人気が高い可能性があるということ。

そうなれば、売却価格も他の人気が低いモデルに比べて期待できるはず(もちろん途中で事故を起こしたりしたらその分価格は下がるけれど)。

そこで今回はカーセンサーで人気の軽自動車の中から、今後も人気が底堅いと思われ、かつ「初めての1台」として特にオススメしたい3車種を選んでみた。

ちなみに、カーセンサーで人気の車種は下記で調べることができる。


また「月々の支払い額がいくらになるか」を知りたいなら下記シミュレーションを参考にしてみよう。


新車で1番、カーセンサーでも2番人気のテッパン
ホンダ N-BOX

▲軽自動車の中でも人気なのがこのN-BOXやダイハツ タントなど背の高いスーパーハイト系。ターボ車とノンターボ車があり、外観もノーマルとスポーティなのカスタム(写真)に大別できる ▲軽自動車の中でも人気なのがこのN-BOXやダイハツ タントなど背の高いスーパーハイト系。ターボ車とノンターボ車があり、外観もノーマルとスポーティなのカスタム(写真)に大別できる
▲前席は左右のシートが一体となるベンチシート仕様の他、写真のようにセパレートとなるスーパースライドシート仕様がある ▲前席は左右のシートが一体となるベンチシート仕様の他、写真のようにセパレートとなるスーパースライドシート仕様がある

2018年度最も売れた新車がN-BOXだ。軽自動車以外も入れてのランキングで堂々の1位。カーセンサーでの人気ランキングでも原稿執筆時点で2位だし、人気軽自動車のテッパンと言えそう。

なにしろ全車にホンダセンシングが付く。

いわゆる自動ブレーキとして知られている衝突被害軽減ブレーキをはじめ、アクセル・ブレーキの踏み間違いによる事故を防ぐ誤発進抑制機能、車線をはみ出さないようにステアリング操作を支援する車線維持支援システムなど計10種類もの先進安全技術が全車標準装備。

「初めての1台」にこの安全性能の高さはうれしいんじゃないかな。

登場してまだ1年ほどなので中古車価格はまだ高めだが、それでも当然新車を買うより安い。それでいて走行距離は1万km以内が多く、中には新車の香りがするような中古車もありそう。色やオプションで気に入ったものがあるか探してみよう。

▼検索条件

ホンダ N-BOX(現行型)×全国

アウトドアも充実させたいなら、手頃になった今が狙い目!?
スズキ ハスラー

▲衝突被害軽減ブレーキや誤発進抑制機能といった先進安全技術、下記ワゴンRと同じマイルドハイブリッド機能は一部グレード(A)を除くCVT車に全車標準装備。安全性や燃費の良さを求めるなら装備の有無を確認しよう ▲衝突被害軽減ブレーキや誤発進抑制機能といった先進安全技術、下記ワゴンRと同じマイルドハイブリッド機能は一部グレード(A)を除くCVT車に全車標準装備。安全性や燃費の良さを求めるなら装備の有無を確認しよう
▲アウトドアに出かける際に便利なオプションがたくさん用意されている。中古車を買ってもディーラーで注文できるから、購入後に同社のホームページなどで調べてみよう ▲アウトドアに出かける際に便利なオプションがたくさん用意されている。中古車を買ってもディーラーで注文できるから、購入後に同社のホームページなどで調べてみよう

トヨタ C-HRやホンダ ヴェゼルといったSUVが人気の割に、軽自動車にはまだあまりSUVがない。その要望を一手に取り込んでいるのが2014年に登場したスズキ ハスラーかもしれない。

本格派オフローダーのジムニーを擁するスズキゆえ、SUVルックはダテじゃない。

大きな岩が転がっている河原や、雪が積もる道でも腹をすらないよう、最低地上高180mm(4WD車は175mm)を確保。

4WD車には滑りやすい急な下り坂でも自動で安心して降りられるヒルディセントコントロールや、滑りやすい路面で車の発進を安定させるグリップコントロールを用意している。

また専用タープや、車内にアウトドアグッズを載せるためのオプションアイテムもたくさんある。中古車を買っても現行型ゆえディーラーで手に入るので、アウトドアを楽しみやすい1台だ。

登場して5年目ということもあり、他の2台と比べて手頃感がある。原稿執筆時点で2WD車なら走行距離5万km未満・修復歴なしで、衝突被害軽減ブレーキ付きが総額約86万円から見つけることができる。

▼検索条件

スズキ ハスラー(現行型)×全国

テッパン人気の王道車ゆえ、下取り額も期待できる!?
スズキ ワゴンR

▲フロントフェイスが3種類。FA・ハイブリッドFX顔と、ハイブリッドFX顔、スティングレー顔(写真)の3つがある。またインテリアデザインも顔の種類で違いがある ▲フロントフェイスが3種類。FA・ハイブリッドFX顔と、ハイブリッドFX顔、スティングレー顔(写真)の3つがある。またインテリアデザインも顔の種類で違いがある
▲長年ワゴンRをはじめロングセラーの軽自動車を作っているスズキゆえ、細かな使い勝手にこだわりがある。写真はこの現行型から備わった、後席ドアに用意された傘の収納装置。雨の日って確かに傘の収納場所に困るからね ▲長年ワゴンRをはじめロングセラーの軽自動車を作っているスズキゆえ、細かな使い勝手にこだわりがある。写真はこの現行型から備わった、後席ドアに用意された傘の収納装置。雨の日って確かに傘の収納場所に困るからね

いつの代もたいてい人気ベスト3に顔を出すなど、王道の人気軽自動車といえるワゴンR。

6代目となる現行型ワゴンRは2017年に登場した。現行型も代々受け継がれている使い勝手の良さが隅々まで徹底されている。

例えば後席を倒してラゲージを広げる場合、段差ができる車もあるが、ワゴンRは真っ平らになる。また代々コンビニ袋を引っ掛けるフックや助手席下の小物入れなどは用意されていたが、これらは当然現行型にも引き継がれている。

さらに、マイルドハイブリッドシステムを搭載するモデルを用意。燃費の向上はもちろんだが、アクセルを踏み込めばモーターがアシストしてくれるので、力強く加速してくれる。

衝突被害軽減ブレーキを含む先進安全機能もある。その他、軽自動車初となるヘッドアップディスプレイなど、従来の良い点はさらに伸ばし、最新技術も追加。だから人気が高いというわけだ。

原稿執筆時点でハイブリッドモデルは、走行距離1万km未満でも支払総額約85万円から狙える。スポーティモデルのスティングレーは総額約110万円からとなる。

▼検索条件

スズキ ワゴンR(現行型)×全国

今回紹介した3車は現在も人気で、今後の人気も底堅いと思われる軽自動車を紹介した。

もちろんこれ以外にも人気車種はあるし、今回紹介した3台より将来は人気が高くなる、なんて車もあるかもしれない。

こればかりはあくまで予想でしかないけれど、少なくともこの3台なら上記のとおり機能や性能が充実してて、初めてのカーライフを満喫できることだけは確かだ。

文/ぴえいる、写真/ホンダ、スズキ、尾形和美

ぴえいる

ライター

ぴえいる

『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はルノーのアヴァンタイムと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。