300ps・300N・m以上なのに300万円以下で狙える! トリプルスリーを達成した、BMWのセダンで駆けぬけろ!
カテゴリー: 特選車
タグ: BMW / セダン / 5シリーズグランツーリスモ / 5シリーズ / 6シリーズグランクーペ / 7シリーズ / 3シリーズ / c!
2020/04/17
駆けぬける歓びを得られるハイパワーセダン
プロ野球のトリプルスリーになぞらえ、「最高出力300ps以上・最大トルク300N・m以上・中古車価格300万円以下」を紹介するこの企画。
今回は「駆けぬける歓び」をハイパワーで味わえる、BMWのセダンの中から、トリプルスリーを達成したモデルを紹介しよう。
前回紹介したメルセデス・ベンツもそうだが、BMWはハイパワーなエンジンを複数の車両に搭載するのが当たり前。
また、M社によるハイチューンで更なるパワーを得ているモデルも多く、トリプルスリー達成車がたくさんある。
例えば507ps/520N・mを発揮する、同社唯一のV10エンジンを搭載する旧々型M5も支払総額300万円以下から見つけることができるし、2011年12月まで販売されていた旧々型3シリーズの直6ツインターボ(306ps/400N・m)を搭載した335iもトリプルスリー達成車だ。
さらに2007年に登場した、420ps/400N・mのV8エンジンを搭載するM3も300万円以下で狙えるようになってきた……と切りがない。
そこで今回は中古車としておいしい時期を迎えている2010年以降の物件が、原稿執筆時点(2020年4月8日)で10台以上見つかるトリプルスリー達成車に絞って紹介させてもらう。
とはいえ車種で言えば4車種、それにハイブリッドモデルもあるため、まさに選び放題といった状況だ。
これらのモデルで、「駆けぬける歓び」を味わってみてはいかがだろうか?
ラグジュアリーなフラッグシップのハイパワーモデル
BMW 7シリーズ(2009年3月~2015年9月生産モデル・ガソリン車)
2009年3月に登場した同社のフラッグシップ、旧型7シリーズ。
デビュー時にラインナップしていたのは、3L 直6ツインターボ(最高出力326ps/最大トルク450N・m)の740iと740Li、4.4L V8ツインターボ(407ps/600N・m)の750iと750Li。
Liはそれぞれのロングホイールモデルで、いずれも6速ATが組み合わされた。
また、同社で初めてインテグレイテッド・アクティブ・ステアリングが採用され、前後輪の切れ角を自動制御することで、低速では取り回しやすく、高速では安定感のある走りを楽しめる。
2009年7月には544ps/750N・mという、同社最高峰エンジンの6L V12ツインターボを搭載した760Liが追加された。
V12に組み合わされたのは同社初となる8速ATで、Liの名のとおりロングホイールモデルのみとなり、トップ・オブ・フラッグシップらしい高品質なレザーやウッドが採用されている。
2012年9月には全モデル8速ATに切り替わり、直6ツインターボエンジンは320ps/450N・mに、V8ツインターボエンジンは450ps/650N・mとなった。
同時に衝突被害軽減ブレーキと前走車に追従するアクティブクルーズコントロールを、750系モデルには標準、740系モデルにはオプションで備えた。
さらに、2013年8月以降は全車に衝突被害軽減ブレーキを標準装備した。
なお2013年5月には、M社のエアロや21インチアルミホイールなど専用装備が奢られた、V12 ビ・ターボが限定販売された。
このように、7シリーズはいずれも300ps/300N・m以上のモデルとなる。
デビュー時の価格は、1010万~1920万円、V12 ビ・ターボは2260万円と、フラッグシップモデルならではの価格となっている。
原稿執筆時点では、支払総額300万円以下では740i/740Liが34台、750i/750Liが20台、760Liが2台見つかった。
▼検索条件
BMW 7シリーズ(2009年3月~2015年9月生産モデル)×ガソリン車×総額300万円以下×全国ハイパワーエンジン搭載の美しい4ドアクーペ
BMW 6シリーズグランクーペ(2012年6月~2019年9月生産モデル)
2012年6月に登場した6シリーズグランクーペは、2ドアクーペである6シリーズの美しさを備えつつ、ホイールベースを伸ばしてドアを4枚備えた「4ドアクーペ」として登場した。
その後6シリーズは8シリーズへと受け継がれ、4ドアクーペも8シリーズグランクーペへと変わっている。
デビュー時に用意されたグレードは、640iと650i。640iは3L 直6ツインターボ(最高出力320ps/最大トルク450N・m)を、650iは4.4L V8ツインターボ(450ps/650N・m)を搭載する。
どちらも当時の7シリーズに搭載されていた300ps/300N・m以上のエンジンで、8速ATが組み合わされる。このパワートレインは2019年の生産終了まで変わらない。
7シリーズ同様、ダンパー特性やアクセル特性、ステアリング特性を可変させて任意のモードで走りを楽しめる機能が全車標準装備される。
さらに、650iには電子制御式サスペンションも標準装備され、2013年8月に衝突被害軽減ブレーキが全車標準装備に。
そして、2014年5月には650iにストップ&ゴー機能付きアクティブクルーズコントロールが標準装備となるなど、年々装備が充実している。
デビュー時の新車時価格は986万(640i)~1297万円(650i Mスポーツパッケージ)。
原稿執筆時点だと、まだ支払総額300万円以上の中古車の方が多いものの、640iが26台、650iが7台トリプルスリーを達成していた。
▼検索条件
BMW 6シリーズグランクーペ(2012年6月~2019年9月生産モデル)×総額300万円以下×全国エンジンバリエーションが豊富
BMW 5シリーズ(2010年3月~2016年11月生産モデル・ガソリン車)
5シリーズは同社の中核モデルだ。
そのためエンジンバリエーションが豊富だが、2010年3月に登場した旧型のデビュー時に、300ps以上/300N・m以上をクリアしていたのは306ps/400N・mの3L 直6ターボを搭載する535iと、407ps/600N・mの4.4L V8ツインターボを搭載する550i。
いずれも8速ATが組み合わされ、ブレーキエネルギー回生システムが備わる。また7シリーズ同様、楽しい走りと取り回しの良さを兼ね備えるインテグレイテッド・アクティブ・ステアリングも採用された。
2011年10月には、直6ターボの535iの燃費が10.6km/Lから12.8km/Lに向上(JC08モード)。
また2013年9月のマイナーチェンジで、V8ツインターボの550iは、従来同様4.4Lながら可変バルブ機構を備えた新型エンジンとなり、最高出力450ps/最大トルク650N・mに高められ、0-100km/hは従来の5.0秒から4.6秒となった。
2013年9月には衝突被害軽減ブレーキが全車に標準装備され、同年11月にはストップ&ゴー機能付きのアクティブクルーズコントロールも全車に備えられた。
その後もディーゼルモデルなどが追加されたが、ハイブリッドモデルを除くと535iと550iのみが300ps以上/300N・m以上となる。
デビュー時の新車価格は、535i系が855万円~、550i系が1040万円~となる。
全体では支払総額300万円以下の中古車が多いが、ほとんどが523iなどの300ps・300N・m以下のモデル。
それでも原稿執筆時時点で535iは11台、550iは3台見つけることができた。
▼検索条件
BMW 5シリーズ(2010年3月~2016年11月生産モデル)×535i系&550i系×総額300万円以内×全国5シリーズから派生したハッチバックセダン
BMW 5シリーズグランツーリスモ(2009年11月~2017年3月生産モデル)
5シリーズの新たなモデルとして加わったのが、2009年11月に登場した5シリーズグランツーリスモだ。
ツーリングワゴンなみに荷物を積めるが、クーペのようなスタイリッシュなデザインという新しいコンセプト。このコンセプトは後継車である6シリーズグランツーリスモへと引き継がれた。
トリプルスリーに該当するのは、当初からラインナップしていた535iと550i。535iは306ps/400N・mの3L 直6ターボを搭載、550iは407ps/600N・mの4.4L V8ツインターボを搭載し、8速ATが組み合わされる。
2010年8月にはセダンにない4WDの550i xDriveが追加されている。
2012年9月にはセダンより少し早く550iのV8ツインターボが改良され、最高出力450ps/最大トルク650N・mとなった。
2013年9月に5シリーズ全体でマイナーチェンジが行われた際、衝突被害軽減ブレーキが全車に標準装備されたのと同時に、グランツーリスモのラインナップから535iが外れている。
原稿執筆時点で5シリーズグランツーリスモの中古車が17台と少ないが、支払総額300万円以下では535iが13台、550iが3台見つかった。
なお、550i xDriveは見つからず、トリプルスリーを達成するにはまだ時間がかかりそうだ。
▼検索条件
BMW 5シリーズグランツーリスモ(2009年11月~2017年3月生産モデル)×総額300万円以下×全国モーターのアシストでさらにパワーアップ
BMW7シリーズ/5シリーズ/3シリーズ アクティブハイブリッド
2009年から2012年にかけて、BMWのセダンモデルのみにハイブリッドモデルが加わった。それが「アクティブハイブリッド」シリーズだ。
ハイブリッドといっても、トヨタ プリウスのように低燃費でエコなモデルというよりは、モータでパワーを上乗せしてくれるというもので、さすがは「駆けぬける歓び」のBMWという感じだ。
先陣を切って2009年10月に登場した7シリーズのアクティブハイブリッド7と、ロングホイールベースの7Lは、750iの4.4L V8ツインターボ(407ps/600N・m)にモーターパワーをプラスし、システム全体で456ps/700N・mを発揮する。
ただし2012年9月の7シリーズ全体のマイナーチェンジで、エンジンが740iの3L 直6ツインターボ(320ps/450N・m)となり、システム全体で354ps/500N・mとなった。それでも十分すぎるパワーだが……。
次いで、5シリーズのアクティブハイブリッド5が2012年3月に登場。535iと同じ3L 直6ターボ(306ps/400N・m)+モーターは、340ps/450N・mを発揮する。
3シリーズのアクティブハイブリッド3も同年9月に追加された。アクティブハイブリッド5と同じシステムを搭載、2015年9月に340iが追加されるまでは3シリーズで唯一の直列6気筒エンジンを載せたモデルでもあった。
デビュー時の新車価格はアクティブハイブリッド7が1280万円~、アクティブハイブリッド5が850万円~、そしてアクティブハイブリッド3が699万円~。
原稿執筆時点での支払総額300万円以下は、アクティブハイブリッド7が71台と最も多く、アクティブハイブリッド5は23台、アクティブハイブリッド3は32台見つかった。
▼検索条件
BMW 7シリーズ/5シリーズ/3シリーズ×アクティブハイブリッド×総額300万円以下×全国ライター
ぴえいる
『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディA4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。
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