全国の中高年よ、今こそポルシェ 911に(お安い総額で)乗ろうじゃないか!
2018/06/27
人生のこのタイミングだからこそ、ポルシェ 911を!
まだまだ元気ではあるものの、人生の最盛期は過ぎた感もなくはない50代。そしてこちらも十分現役っちゃ現役だが、何かと老いも自覚せざるを得ない60代。
そういった中高年世代には、若かった頃とはまた違う「中高年ならではの車選び」があるはずだ。ちなみに不肖筆者は50代です。押忍。
そして中高年ならではの車選びとは、それすなわち以下の4点を重視することだと思っている。
1. つまらん車は買わない
(人生の残り時間を無駄使いしたくない)
2. 無駄に大きな車は買わない
(身体機能がいろいろ衰えてきてるし、乗せる人の数も少なくなってきたし)
3. ある程度「上質」な車を選ぶ
(ボロい車だと貧相に見えてしまうお年頃だし)
4. 先進安全装備の有無にこだわる
(加齢とともに凡ミスは必ず増えるので)
以上を踏まえ、過日はBMW 4シリーズ グランクーペなるドイツ車を中高年各位に推奨させていただいた。
しかしもう1車種、非常に重要なモデルがあることを忘れていた。
ポルシェ 911である。
無論、現実的なモロモロを考えると新車ではなく「中古のポルシェ 911」になるわけだが、筆者のご同輩である50代各位、あるいは先輩である60代各位には、ポルシェ 911の購入を一度真剣に検討してみることを強く提案したいのだ。
次章以降、その理由を詳述する。
中高年各位に勧めたいのは旧々型「タイプ996」
言わずと知れたポルシェ 911であるゆえ、車に関しての詳細な解説は不要だろう。
1964年の発表以来、一貫して「世界トップクラスのスポーツカー兼実用車」としての地位をキープしているリアエンジン・リアドライブの名車。そのドライブフィールは「超俊敏に動く小型の超高性能戦車」とでも言うべきもの。すべてにおいて圧倒的なまでに硬質感がありながら、同時に軽快でもあるのだ。また素の状態でサーキットを走れる車であるにも関わらず、「ちょっとそこまで」みたいな日常使いも普通にイケる。
ポルシェ 911とは、そんな車だ。
幾度ものフルモデルチェンジを重ねながら今なお進化を続けているポルシェ 911だが、今回、親愛なる中高年各位にオススメしたいのは旧々型、1998年から2004年にかけて製造販売された「タイプ996」と呼ばれるポルシェ 911である。
タイプ996はざっくり「2001年8月までの前期型」と「2001年9月以降の後期型」に分かれ、両者は内外装デザイン(特にヘッドライトの形状)が少々異なると同時に、エンジンも若干異なっている。様々なグレードがあるのだが、基本となる「カレラ」のエンジンで言うと前期型が最高出力300psの3.4Lで、後期型は最高出力320psの3.6Lだ。
グレードは、前述のとおり「カレラ(と、そのAT版であるカレラ ティプトロニックS)」を基本に、四駆版の「カレラ4」、高出力な「ターボ」、ターボじゃないけどワイドボディな「カレラ4S」、サーキットスペシャルともいえる「GT3」が主なところ。他にも「タルガ」などいろいろあるのだが、キリがないので割愛させていただく。
で、その中古車を今こそ買おうではないか! というお話である。
予算の目安はほぼ国産車並みの総額230万円から
「いやいやいや、俺がポルシェなんてまさか!」と、おっしゃるだろうか? しかし冷静に考えれば、貴殿がポルシェ 911を買ってはいけない理由などどこにもない。
まず価格。新車のポルシェ 911はいちばん安いやつでも1244万円だが、タイプ996の中古車であれば、走行5万km以下の個体に限定したとしても「総額230万円から」といったイメージ。ちょっとした国産車を買うのと変わらないというか、むしろそれより安かったりもするのだ。
荷物も人も載せられない? たしかにポルシェ 911の後席は激狭だ。しかし、もはや子供と連れ立って遠出することもほとんどないはず。よく考えてみれば車なんて最近は自分1人か、あるいは配偶者または恋人としか乗っていないのでは? ならばポルシェ 911だって良いではないか。
荷物はフロント部分にあるトランクにそこそこ収容できるし、激狭な後席も、シートではなく荷物置き場だと考えれば「逆に広い!」と言える。
故障が怖い? 確かに国産新車と比べるならマイナートラブルは多いだろうし、部品代もそれなりに高い。だが(ちゃんとした個体であれば)しょっちゅう壊れるわけではないし、部品代も思わず卒倒するほど高いわけでは決してない。
もちろん一時期、タイプ996の中古車には「荒く扱われてきた激安個体」も多かった。しかし今やそういった個体の多くは淘汰され、今なおしぶとく現存している個体は「歴代オーナーが手塩にかけて育ててきた1台」である可能性も高い。
さらに言えば「インターミディエイトシャフトの破損問題」というのがタイプ996のネックだったのだが、ポルシェ社のサービスキャンペーンまたは専門店の手により、今や当該部分は対策品に交換されているケースが多い。詳しくは販売店まで個別にご確認いただきたいが、しっかりメンテナンスされてきた個体でさえあれば、特にビビる必要はないのだ。
基本は後期推しだが、「あえて前期型」というのも最近はシブい
さて。そんなポルシェ 911のタイプ996をもしも貴殿が購入するとしたならば、具体的な年式およびグレードはどれを選べば良いだろうか?
好みや予算によってそれぞれではあるのだが、王道路線としては「後期型のカレラまたはカレラ4、あるいはカレラ4S」だろう。
スリムなボディがお好みなら2WDのカレラまたは4WDのカレラ4で、グラマラスなワイドボディがお好みならカレラ4S。前期型より後期型を(いちおう)王道とするのは、年式が新しい分だけリスクは低いはずだと考えるからだ。
だが、もう少しお安い場合が多い前期型も、実はけっこう狙い目だ。
ちょっと前は古くさくも感じられた前期型タイプ996だが、最近は一周回って「クラシカルで上品な感じ」にも見えてきている。特にフルノーマル車からは気品すら感じられ、逆に金持ちっぽくも見えるはず。整備履歴良好なフルノーマル車が見つかったならば買い推奨としたい。走行5万km以下物件の予算目安は以下のとおりだ。
■カレラ(ティプトロニックSを含む):約240万~約400万円
■カレラ4(同上):――(調査時点では流通なし)
……いかがだろうか。冒頭で挙げた中高年の車選び4箇条にある「先進安全装備」こそ年式ゆえ備えていないが、そこは気合と経験でカバーするとして、ポルシェ 911のタイプ996は我々中高年にとって最適な選択肢のひとつだと言えないだろうか?
ご検討いただけたなら幸いだ。
▼検索条件
旧々型ポルシェ 911(タイプ996)×総額230万円から×走行距離5万㎞台以下この記事で紹介している物件
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