ポルシェ 911▲多くの人が憧れるポルシェ 911だが、近年は中古車価相場の高騰によりやや遠い存在に。しかし、911がタフということはご存じだろうか。それを知れば911を購入する際の選択肢は一気に広がる

「タフ」さを知れば911はまだまだ買える!

ポルシェ 911という車は「タフ」という言葉で表現することもできます。

まず、911の人気ぶり。これが非常にたくましい。空冷エンジン、水冷エンジンのどちらであっても、大きく価値が下がることがありません。というより、さらに価値が上がる可能性すらあるのが現在の911マーケットです。生産台数が少ないクラシックモデルで、なおかつ特定の年代やグレードに限ればとんでもない高値となるケースもありますが、全世代でここまで安定した高い人気を誇っているモデルは非常に珍しいと言えるでしょう。当然、人気分だけ購入価格は高額ですが、手放したときに損も少ない。古くても、どんなグレードでも価値が落ちない。まさにタフな人気といえます。

そして、機械としても非常に丈夫です。一定の期間を乗ったら交換する必要があるタイヤ、ブッシュ、マウント、オイルなどは「消耗品」と呼ばれますが、それらをしっかりと交換していれば、特に致命的なトラブルに見舞われることなく、長く楽しめるのが911なのです。これまでに生産された911の約7割が今も現存している、という驚きの数字がありますが、大切に乗る人が多いだけでなく、車そのものが丈夫でタフだからこその現存率なのです。

それらのタフさを知っていれば、911の選択肢はグっと広がります。そのポイントは「相場よりも安い走行距離の多い個体を選ぶ」「価値が落ちないなら多少予算オーバーでも欲しい上位モデルを買う」「かなり古いけど憧れの空冷911を探す」などなど。きっと911選びが楽しくなるはずです。

今号のカーセンサーEDGEは、相場が高騰して手が出しにくくなった911も、アプローチを変えればまだまだ買える、という考え方と情報をまとめています。

「911は高くて買えないな」と思っていたなら、ぜひ今号を手に取って、憧れの911を手に入れるきっかけにしてみてください。相場高騰で諦めるのはまだ早い!!
 

ポルシェ 911▲911の中でも特別な存在である歴代ターボ。新車時価格はもちろん、中古車も「超」高根の花ではあるが、996型、997型ならば、まだまだ3桁万円台のお宝物件に出合える。撮影車両は2006年式、走行距離3.1万km、車両本体価格は998万円(車両協力=オートディーラー東京)

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ポルシェ 911(996型)× 全国

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ポルシェ 911(997型)× 全国
ポルシェ 911▲最後の空冷911である993型も価格は上昇中。しかし、しっかりと整備された物件ならば、走行距離が多くても長く付き合える1台を安心して選ぶことができる。撮影車両は1996年式、走行距離9.1万km、車両本体価格は998万円(車両協力=オートスポーツ)

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ポルシェ 911(993型)× 全国
ポルシェ 911▲高性能スポーツカーである以上、911は一般的な車よりも整備などに気は使う。故障しやすいポイントと修理費用はどれくらいでイメージしておけばいいのだろうか。今号の特集では空冷は964型、水冷は997型(後期)と、人気がある2世代をサンプルに解説していく

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ポルシェ 911(964型)× 全国
ポルシェ 911▲タフな911にも、唯一の弱点が……。それが消耗品であるタイヤ。911はNタイヤと呼ばれる高価な認証タイヤが推奨されているが、これが中古車で購入した人やオーナーたちを悩ませるポイントになっている。特集内では911所有経験者たちによるリアルなタイヤ選びエピソードも紹介している
ポルシェ 911 ダカール▲タフネスという言葉がドハマリな1台が、911 ダカール。世界限定2500台で販売されることになった。車高を50mmほど上げたオフロード仕様で価格は3099万円。日本での予約も受付開始している
文/編集部、写真/郡 大二郎、ポルシェジャパン、イラスト/あべ あつし

カーセンサーEDGE 2023年3月号
タフネス911

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