ホンダ シビックタイプR ▲新世代アーキテクチャーが初採用される次期シビックをベースに、先代タイプRから使われている2L直4ターボと6速MTが組み合わされる。英国工場の事業終了に伴い国内と北米で生産か

スポーツカー好きが気になる次期タイプRとは

すでにオンラインでプロトタイプが発表され、登場のカウントダウンが始まっている11代目シビック。現時点ではセダンのみ公開済みだが、気になるのは同車をベースにした「タイプR」の存在だ。

2017年に登場した現行タイプRは、標準車と並行開発されたエポックメーキングなモデルだった。2020年にマイナーチェンジが行われたが、新型コロナウイルスの影響で発売が遅延。

英国スウィンドン工場閉鎖のタイミングとかぶってしまい、アッという間に販売終了を迎えてしまった。

より厳しくなる規制や電動化の波でスポーツモデルに対する風当たりが強いことから、「次期タイプRは存在しないのでは!?」とのうわさも流れたが、ホンダはプロトタイプ発表時に「次期シビックにもタイプRをラインナップする」と公言した。

ホンダ シビックタイプR▲新シャシーが開発されて軽量化とボディ剛性アップを実現。最高出力は先代より10ps引き上げられ320psに達した現行シビックタイプR。最大トルクは400N・mだ

ブースト機能も兼ねてマイルドハイブリッド化か

では、次期シビックはどんな車になるのか。現行モデルは「タイプR史上、最も売れたモデル」ということもあり、次期型でも同じ路線を踏襲すると考えて間違いないだろう。

エンジンは現行モデルと同じ2L直4直噴ターボが用いられるようだが、ホンダは「2025年までに欧州で販売するモデルを電動化する」と発表している。

このため、次期タイプRにも何らかの電動デバイスが追加される可能性もある。6速MTとの組み合わせや重量を抑える必要を考えると、e:HEVのようなフルハイブリッドは難しいだろう。

欧州車で数多く採用されている48Vマイルドハイブリッドが濃厚で、一時的にエンジンをアシストする「ブースト機能」に期待が高まる。

新世代アーキテクチャーを採用

シャシーには、新しい世代に切り替わるグローバルプラットフォームが採用される。このアーキテクチャーの一番の特徴は、モジュール化で固定部位と変動部位を決めることで複数の車種をカバーする。

次期CR-Vや、次期アコードにも同じプラットフォームを採用することが決定している。共用化は開発コスト削減にばかり目が行きがちだがレベルの高いアイテムが水平展開できるメリットもある。

もちろん、現行モデル同様サスペンションやブレーキ、タイヤ、ホイールには専用品が起用されて、武装されることは間違いない。

11代目シビックのセダンとハッチバックは、2021年度中に発表される予定でタイプRの登場は1年後と予想するのが妥当なところだろう。

ただ、ハッチバックの発表イベントでプロトタイプがサプライズとして併せてお披露目されるかもしれない。

※2021年4月23日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【諸元・スペック】
■予想発表時期:2022年3月
■全長×全幅×全高:4560×1875×1430(mm)
■搭載エンジン:2L 直4+ターボ

text/マガジンX編集部
photo/マガジンX編集部、ホンダ